番外編 ページ42
ren side…
『お疲れ様でしたぁー』
“撮影お疲れ様でしたぁあ”
と、大勢のキャストさん、スタッフさんと
今日は映画の打ち上げに参加。
他事務所の俳優さんとも、
ずっと共に頑張ってきてくれたスタッフさんとも
この撮影を通してめっちゃ仲良なった。
「廉くん、この後なんか予定あるんですか?」
すると、隣に座っていたスタッフさんが
俺の耳元でこっそりと聞いてくる。
『え?なんで?ないっすけど。』
「さっきから時計、気にしてるから。」
『あー…いや?特に意味はないすよ。』
いや、予定はないよ。ぜんぜん。まったく。
まぁこれ終わったらAん家でも行こうかなぁ?
とか勝手に考えてるくらい。
だって…ねぇ?
今日は、
「ふふ…てっきり女性のところへ行かれるのかと。」
『…え?』
「だって今日、世間はクリスマスじゃないですか。」
そうなのよ。
世間はクリスマスですよ。
街は浮かれたカップルで溢れとりますわ。
Aにそれを言うたら
「クリスマスだからってなにもしないよ私。」
とか、また可愛くないこと言うとったけど。
でも、まぁ俺もこういう仕事やし
クリスマス関係なくAと出掛ける事も
コンビニすらも一緒には行かれへんのよね。
普通やったら不満しかないやろ。
俺が逆の立場やったら不満やもん。うん。
Aは何も言わんけどね。
我慢してるんか、
それとも、気にしてないんかは不明。
「廉くんて実際…お付き合いされてる方って…」
『んふふ、居ないっす居ないっす。』
「でも、モテますよね絶対。」
『んーー、それは否定しないっすね。』
もぉ!!っと肩を叩かれたので、
あはははーー!と俺も一応愛想笑いしとく。
触んな。
と、本音ではこんな所。
ええっと、
もう気付いてるかもしらんねんけど、
俺は今このスタッフさんに、
「…廉くん、連絡先とか聞いてもいいですか?」
さっきから、グイグイ口説かれております。
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作者名:ayu | 作成日時:2020年9月19日 1時