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74 Kaito side ページ24

kaito side…






ガタンゴトンと

短い列車に乗って帰る俺たちは、

行きと違ってとても静かで、

窓に映る田畑をただボーッと眺めていた。






この景色を見ながら

廉はどんな想いで東京に戻って来たのか、

想像するだけで、俺ちょっと泣きそう。






Aちゃん。

今も、廉が好きなんだね。

それは多分、廉もそう。

Aちゃんの事を想ってる。






たった一年だけど、

その一年で二人の深い絆が生まれるほど

とても濃厚な日々を過ごしたんだろうな。






キスシーンが出来なくなるって

それ相当だよ、だって。






Aちゃんの事を思い出したのかな。






それで泣いちゃうなんて、

廉、めっちゃ好きじゃん。






紫耀『ねぇ、海人。』






すると紫耀は窓の景色を見ながら言った。






紫耀『俺たちって、恋愛したら駄目なの?』


海人『………。』






これは俺たちアイドルとして

永遠の難題だよね。






別に駄目って言われてる訳じゃ無い。

ただ、事務所から暗黙のルール的なね。

なんか、やっぱり恋愛はしにくいよね。






あと、

多分恋愛にのめり込んじゃう人もいるから

それだとファンを裏切る事に繋がるかもしれないし

う〜ん、難しいよやっぱり。






『…わっかんない。』


紫耀『……ね。』






廉を元気つけようと思って

わざわざここまで来たけど

結局どうすれば良いのか分かんなくなってきた。






てっきり、

人生の恩人的なおばあちゃんを想像してたから…






まさか、あんなに可愛い人だったとわ。






てかさ…






『普通に好きになっちゃうよね。』


紫耀『ふっ、…俺も思った、それ。』


『ね!だってめちゃくちゃ可愛いかったもん。』


紫耀『奥ゆかしい女性好きだわぁー…俺も。』






結局俺らも、普通の男なんだよ。

アイドルとか芸能人の前にただの人間。






『紫耀、どうする?…廉の事。』


紫耀『まぁ、キレられる覚悟で話してみるわ、俺。』


『俺も?』


紫耀『海人はやめとけ。多分、廉に殺される。』






こっえーー






そうだね。

廉は怖いから、怒ると。

俺は知らないフリしとこっと。






『田舎っていいねぇ』


紫耀『なー。』






紫耀、宜しく頼むよ。






.

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設定タグ:永瀬廉   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ayu | 作成日時:2020年9月19日 1時

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