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永瀬『えぇ！？この流れで一緒に寝ぇへんの？』
「寝ないよ。廉、今それしか考えてないじゃん。」
永瀬『まぁ、廉の廉が黙ってないわな。』
「……。」
永瀬『んふふふ、黙んなや。』
一緒には寝ないよ。
「…じゃあ、…おやすみ。」
永瀬『ぇええ〜、マジで行くんかよぉ〜』
「…もぉ、おやすみ！」
永瀬『寝られへんやんけぇぇええええーーー！！』
「…ふふふっ、…また明日ね。」
2階に居る私に
わざと聞こえるようにして、
大声をだしてこの後も廉は唸っていた。
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男女の関係だもの。
それがあってもおかしくない。
だけど、
そうなったらもう、
私は本当に廉から離れられなくなる。
最後にはバイバイと
笑って言えるように。
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この夜は結局、
私も、そして廉も、
一睡も出来なかった事は
お互い秘密にして＿＿
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「れーん、ねぇニンジン取って来てぇ」
永瀬『ニンジンねぇ、はいはい〜』
廉とは、あの日なにも無かったように
いつもの日常へと戻る。
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永瀬『おっ、シチュー？』
「うん。あ、廉さー、ニンジンの皮剥ける？」
永瀬『皮剥ける、これ使ったらええの？』
「そうそう、怪我しないでね。」
自分で育てた野菜を使った、
ホワイトシチュー
廉は、シチューが大好物なんだとか。
永瀬『怪我した。』
「…っえ！？うそ、見せて。」
永瀬『……。』
廉の細長い指を見てみると、
ちょっとだけ切れた傷口。
「すぐ怪我したね。」
永瀬『フハハッ、本間なぁ。』
「…ほっといたら治るよ。」
永瀬『えっ！？手当てしてくれへんの！？』
ちょっと切れただけの傷口を、
大袈裟だな。
「舐めてたら治るよ。」
永瀬『俺もそう思う。』
「はい？…じゃあそうして。」
永瀬『じゃあ舐めてや。』
ッガッシャーーン！！
「……あっ。」
思わず食器を台所に滑り落とした。
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永瀬『…ごめん、今のは…俺のせい？』
「…廉のせい。」
永瀬『そんなパワーワードやった？』
「……。」
いつもの日常に戻ったようで、
永瀬『確かに舐めるってな…ちょっと、えろ』
「それ以上言ったら殴るよ」
永瀬『フハハッ…んな怖い顔せんとってや。』
完全に、
あの日から尾を引いていた私。
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月15日 10時
