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永瀬『んー』
12月31日に向けて
私達はそれぞれの作業に没頭する。
私と永瀬は主にカウントダウン専用うちわの作成。
海人は如月さんと雑談や、お昼寝やその他諸々。
“ 岸優太 ”
と書かれた厚紙をハサミでチョキチョキ。
しかしこの作業、かなり性格が出るようで
「あー！もぉ永瀬、…ちょっと雑だよ切り方」
永瀬『…どこがよ』
「はみ出てる！…ちゃんとこれはこーやって＿＿」
永瀬『……』
一生懸命なんだけどなぁー。
永瀬はどうも細かい作業が苦手みたい。
しかし私がお手本を見せると、
永瀬は眉間にシワを寄せながらも
再びチョキチョキし始める。
なんだかそれが可笑しくて、つい
「ふふっ、…」
永瀬『…なに』
「いや、…なにも。ふふ…」
永瀬『言えや鬱陶しぃ』
だって、やっぱり不思議なんだもん。
笑っちゃうよ。
「永瀬、なんか変わったね」
永瀬『は？』
「あ！その、凄い良い意味でだよ？笑」
永瀬『んふふ、…えらい上からやなぁお前。』
永瀬は変わった。
優しくなった。
柔らかくなった。
よく笑うようにもなったし、
会話もしやすくなった。
「前は大嫌いだったけど、」
永瀬『……』
「ふふ、今は嫌いじゃないよ。」
永瀬『……』
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＿＿嫌なら、俺が助けたる
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自分でも不思議だった。
不安で怖くて仕方がなかった時、
私は咄嗟に永瀬の事を考えた。
助けてほしいと、心から叫んだ。
まさか本当に現れた時は
涙が溢れて止まらなかった。
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永瀬『……あっそ』
「ありがとね」
永瀬『…？』
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「…あの時、来てくれてありがと。」
永瀬『……』
隣に座る永瀬
なんだか急に恥ずかしくなって
私は目をそらし照れ笑う。
だけど、
やけに隣が静かだったから
再び目を合わせた。
じっと見られるから
私は首を傾げて
永瀬の手が
私の顔にゆっくりと近づいて…
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永瀬『っ！！…痛ッ…っ、…』
「……？」
�盒供悗茲い海蕕靴腓辰函�え、何？どしたの廉。』
その手は勢いよくテーブルの角にぶつけたらしく
永瀬は机に顔を伏せて、悶え苦しんだ。
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年2月10日 0時
