～恋するオタク～【永瀬廉】２ (ページ2)

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「結構並んでるねぇ」

髙橋『ラテアート？そんなに良いの？ここのカフェ』

永瀬『…あぁ～あ～さーむーいぃ～……』

可愛いらしい佇まいのラテアート専門店

私達以外にも、女の子達がワイワイと並んでる。

後ろを見渡すと、あっという間に行列が出来ていた。

今日の部活のテーマ

それは、

髙橋『…推しの写真がプリント出来るラテ？』

「はい！！」

髙橋『ごめん３回聞いても分かんないんだけど』

永瀬『…早よーぉ。…寒いぃってーー…』

今、推し活でも流行りの

ラテに好きな写真をプリントできるカフェ。

私も今日の今日までこの存在を知らなかったのだが

このガクガク震えている永瀬が

実はずっと前から行ってみたかったのだと言う。

永瀬『あとどれくらい…聞いてきて海人』

髙橋『えー自分で聞いてきなよ』

永瀬『体育倉庫事件』

髙橋『…ふふ、…はいはい。聞いてきます…』

凄い脅し方。

ここまで並ぶ事を彼は知らなかったのか。

確か、せっかちだもんなぁ。

それに加えて寒がりだし、面倒くさい。

「マフラーつけないの？」

永瀬『…なんの意味あるん、その紐』

「え？知らないの、マフラー」

永瀬『知ってるわ！…でも、持ってない』

唇を震わせて、身体を小刻みに動かす永瀬。

視界がうるさくて仕方がない。

私は、はぁ…っと白い息を吐き

自分のマフラーを取り外した。

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「はい。貸してあげる。」

永瀬『え、やめて。んなダッサいの』

「でも、温かいよ？」

永瀬『……』

マフラーを手に持ちながら見上げていると

永瀬は視線を横にずらし、何故か黙り込む。

あー、もう。横でブルブルされてる方が鬱陶しい

永瀬『…っ、な、お前勝手に』

「いーから。大人しくしてて」

永瀬『っ……』

細くて長い首にチェックマフラーを通す。

永瀬の胸元で適当にそれを結び、

私は、最後にポンっと結び目を叩いて笑う。

「ふふ、似合うじゃん」

永瀬『……』

「温かい？」

永瀬『…さぁ』

温かいか寒いかくらい分かるでしょ！

と、今度は馬鹿にしたように笑うと

永瀬は再び、私から目をそらした。

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髙橋『ねぇーー、あと1時間だってぇ』

永瀬『帰ろ』

「え！？ちょ、待っ」

永瀬『スタバ行くでスタバ』

「えぇええええ？？」

髙橋『ねぇ……廉、顔赤くない？笑』

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