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友達ではない、むしろ苦手な相手とする彼と
なんだかんだで半月はこうして過ごした。
彼に対する意識も有耶無耶になり
いつの間にか、天敵だと思っていたそれも＿＿
永瀬『俺お前みたいな女1番きらいやわ』
「……っ」
永瀬『んふふ、…マジで一緒に歩きたくないレベル』
すると突然、
私の頭から足先までじろじろと
舐め回すように見た後、彼は鼻で笑う。
永瀬『周り見てみ？お前だけやで
そんなダッサい格好して外出てんの。笑
黒縁メガネに、微妙な化粧してさ』
悪態を吐きながら
ゆっくりと歩いて来た永瀬くんは、
私の目の前で立ち止まり、言う。
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永瀬『お前みたいなブス見てると吐きそうなるわ』
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＿＿心はちゃんと温かい人
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�盒兇�ん、どこがですか？
この人の、どこが温かいのでしょうか。
違う。間違ってる。
全然、…この人は
温かくなんてない。
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永瀬『あっ、分かった！…はっは〜ん、なるほどな。
お前あれやろ。画像と引き換えに俺と一緒におろう
って魂胆か！ぅわぁー…きしょ！
マジかぁ、…無理無理無理。さむ…
んふふ…いやぁ俺、お前ではごめんやけど勃た』
「どうぞ、あげますこれ。」
永瀬『…っ！』
私は、スクールバックから自身の携帯を取り出し
それをスッと差し出した。
「もともと携帯は必要としないので私。」
永瀬『……』
「折るなり、焼くなり。どうぞお好きに」
へ？っと驚く彼に、私は冷たい視線を送る。
しかし呆然と立ち尽くすだけで、
彼はなかなか携帯を受け取ろうとしない。
なので痺れをきらし、私は机の上に携帯を置く。
今日は部活を途中で切り上げた。
机の上を片付け、帰る準備をする。
そして私は鞄を肩にかけ静かに彼の横を通り過ぎ
教室の扉を開ける寸前で、足を止めた。
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「私も、」
永瀬『……』
「貴方と同じ空気を吸ってるだけで、反吐が出そう」
永瀬『……』
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後ろへ振り返ると、
複雑な表情を浮かべる大嫌いな人。
永瀬『廃部、なってもええの』
「……」
永瀬『部員、足ら』
「貴方みたいな人が来るくらいなら、要らない。」
永瀬『……』
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「廃部になった方が、マシ」
それだけ言って、私は教室を出た。
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年1月31日 1時
