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「お、おお、…お、おはようござい…ます」
永瀬『おはよ。全然喋れてないけど。』
「そ、そそそそ、そそ、」
永瀬『んふふふ、なんやそれ。』
そんな事ないです。
って言おうとしたんだけどな。
朝が早いからか
いつも以上に先輩の涙袋がぷっくりと
膨らんでいる。
か…可愛い…
フニャっと笑う先輩の強すぎる顔面に
私は、分かりやすく動揺した。
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永瀬『…ん？なんか付いてる？』
「……。」
私ってさ、
良くも悪くも嘘がつけない性格で。
良く言えば素直、
悪く言えば、
「…顔が綺麗だなぁと思って。」
永瀬『は？』
馬鹿だ。
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「…は！！…いや！すいません、違くて…その」
永瀬『……』
「あ、先輩！朝ごはん買いましょう！…ね？」
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絶対、変なやつだと思われてるよぉ
最悪、最悪、最悪
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とにかく私は、
モーニングコール事件から
ずっと頭の中が大忙しだった。
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朝ごはんを適当に買って、
新幹線に乗り片道2時間弱
先輩と軽い雑談をしたり朝ごはんを食べたり、
永瀬『ちょっと寝るわ。』
「はい！どうぞどうぞ。」
腕を組み下を向いて眠る先輩の隣で
イベントの資料をもう一度見直して、
頭の中でシミュレーションをする。
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と、見せかけて…
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「…うわ、…これ美味しそう…」
名古屋名物が乗ったパンフレットに
私は一人盛り上がる。
イベントが15時に終わって、
そのあと色々と作業をして
きっと18時以降は自由行動な訳でしょ？
「…ふふふ」
せめて名古屋ならではの物、
食べに行きたいじゃん！
「…へぇ〜…天むすかぁ…ほぉほぉ」
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お土産も買って帰ろ。
あ、海人なんか欲しいものあるかな。
「…うわぁ、これも捨てがたい…」
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永瀬『お前うっさいわ。』
「わっ！！」
ビクッと驚いた後、
私はパンフレットをとっさに背中に隠した。
腕を組んだまま
私を見て笑う先輩。
「…あ、…ごめんなさい！」
永瀬『独り言が凄いのよ、さっきから』
「え、…私そんな独り言いってました？」
“ずっと喋っとったで、お前”
と先輩は目を擦りながら、笑って言った。
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月7日 12時
