後輩はクソ生意気サングラス野郎でした。２【松田陣平】 (ページ7)

今日:14 hit、昨日:14 hit、合計:17,773 hit

File. 47 ページ7

「アンタは？」

「私？んー、秘密」

「はあ？

俺答えただろーが」

松田は不満そうに声を上げた。

「そんな怒るなっての。

いつか分かる日が来るからさ」

藤原はそう言って車に乗った。
松田も後を追うようにして車に乗る。

「あんま無理すんなよ」

「なに急に」

「折角人が心配してやってんのにその反応は無ぇだろ」

藤原は「はいはい、ありがとね」と適当に返事をした。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「酒飲みたい」

「喉悪化すんぞ」

「わかっとる」

藤原はパソコンと向き合いながらブツブツと呟いていた。
内容は全て酒に関しての事だった。

その時、藤原は背中に重みを感じた。

「ちょ、重い」

「あ？疲れてんだよ。

誰のせいだと思ってんだ？」

「私ですねすいませんでした」

素直に謝る藤原。
だが、言葉には一切心が籠っていなかった。

「私はてっきり消防隊の人が助けに来ると思ってた。

まさか松田が来るとは思ってもなかった」

そう言っても返事はない。
横目で見てみると、松田は寝息を立てて寝てしまっていた。

「…ったく…。

人の気も知らずに…。

(顔良いし、生意気だけどやる時はやる。

気遣いもできる…こんなの惚れない理由ないでしょ…)」

藤原は松田から目を逸らした。