2 謎の少年 ページ3
「ま、まさか…確かに、運動得意じゃなかったけど…こんなに、動けないなんて…」
ユラはぜぇぜぇ息をしながら、ぺたりと道の脇に座り込んだ。
映し鏡がどこにあるか、それは誰も知らない。聞き込みなんてことは意味がないので、とりあえずしらみつぶしに山を探すことにしたのだ。
でも、それがこんなに大変だったとは…
首にかけたタオルで汗をぬぐい、水の入った竹筒に口をつけてごくごくと喉をならす。
すると、木陰がさらさらとなってーー
「ハッハッハ!金目のものをよこせぇ!」
「わりぃな!ギャッハッハ!」
「?! 」
現れたのは、盗賊だった。
男2人組で、そこまで頭が良さそうには見えない。だが、手には鉈を持っている。武器を持たないユラには勝ち目がなかった。
「おっ、なんだよ、いい女になりそうだな。捕まえて街に売ろうぜ」
片方の男が言うと、もう一人もうんうんとうなずいた。
「わりぃな、嬢ちゃん! 」
そういうと二人はユラに飛びかかった。
「嫌っ…」
ユラはせめての抵抗として後退りするが、足が震えてうまく動かない。
その時だった。
突然盗賊の後ろから、小さな影が飛び出した。
体格に似合わない太刀を手にしたその影は、あっというまに二人を切り裂くと、すとんと地面に着地した。
何が起こったのかもわからず、ただ座り込んで震えるユラに手を差しのべた影は、少年の姿をしていた。
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寺田ユルカ(プロフ) - 皆様、評価ありがとうございます! (2018年7月12日 6時) (レス) id: b40b486a33 (このIDを非表示/違反報告)
チェーロ - 面白かったよ、更新お待ちしていまーす! (2018年7月9日 16時) (レス) id: 44eb7e5fd7 (このIDを非表示/違反報告)
寺田ユルカ(プロフ) - ありがとう! (2018年7月8日 19時) (レス) id: b40b486a33 (このIDを非表示/違反報告)
チェーロ - 楽しかったよ!更新お待ちしていまーす! (2018年7月8日 18時) (レス) id: bc2a620696 (このIDを非表示/違反報告)
チェーロ - ( ´∀`)bグッ! (2018年7月3日 22時) (レス) id: bc2a620696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寺田ユルカ | 作成日時:2018年6月25日 21時