第311話 ページ32
土方side
あれからもう1ヶ月か、
「うわあぁぁぁぁ!!」
チッ、部屋の外が騒がしいな、
総悟もAでさえも、どう接すればいいかわからねぇ
「ちょ、待ってくださいAさんんんんんん!!!」
向き合わねぇといけねぇのはわかっているが、
ついつい逃げちまう
「それはダメですってAさん!それ以上は、、」
土方 「うるっせェよ山崎ィ!!!さっきから外で叫びやがって、、、」
さっきから聞こえていた山崎の喚く声
たまらなくなって怒鳴ったのだが、
ドバァーンっ、
襖を蹴破り部屋に入ってきたのは
A 「十四郎く〜〜〜〜〜〜ん、」
土方 「う、おっおい!!」
急に飛びかかってきたA
A 「もぅ、十四郎くんがいつまでもめそめそしてるからザキくんがあんなことに!!!」
土方 「知らねーよ!山崎やったのはてめぇだろうが!」
部屋の外には倒れている山崎
Aは正面から俺に抱きつき、俺をじっと見つめているのだが
その上目遣いに不覚にもドキッとしちまう
トロンと緩んだ目に赤くなった顔、
若干熱い体温、極めつけはこの匂い
酒の匂いだ
こいつ酔ってんのか?
A 「ヒック、誰が酔っ払いだコノヤロー」
土方 「ただの酔っ払いじゃねぇか、おら離れろ酔いすぎだ」
そう言っても中々離れないA
A 「十四郎くんがちゃんと総悟くんと仲直りするまで離れませーーーーん、」
土方 「わかった総悟と仲直りしてやるからもう離れろ」
とりあえず返事だけしてこいつをどうにかしねぇと
こんなできあがった状態じゃ何しでかすかわからねぇ
するとAは視線を落としながら呟いた
A 「、、嘘言わないで、」
土方 「あぁ?」
聞き返すと次は大きな声で言った
A 「嘘言わないでよ!、転海屋の一件以来ずっと総悟くんとギスギスしてるし、私だって近藤さんだってどうすればいいか分からないし、」
徐々に声が小さくなるA、
いつもの姿とは似ても似つかないまるで子供だ
A 「、それに、、私を避けるようになったし、、兎は寂しいと死んじゃうんだよ、?」
今にも涙が出てきそうな顔でそう言った
しばらく経って疲れたのか、Aは眠り始めた
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作者名:きゃりー | 作成日時:2022年6月20日 19時