青のSP～学校内警察・嶋田隆平～ (ページ46)

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貴方side

「で？どうしているの？」

嶋田さんが去ったあと、急に振り向いた涼子ちゃんはそう聞いてきた。

－－やっぱり気づかれてたかぁ。

『一応ライン送ったんだけど』

A退院後初めての診察に行ってきます。

ほら、と携帯を見せると、慌てて自分の携帯を確認する涼子ちゃん。

「ほんとだ。ごめん、見てなかった……」

『気にしなくていいよ。青木先生のこと調べてたんでしょ？』

涼子ちゃんと話していると、水野先生が徐(おもむろ)に話しかけてきた。

「ねぇ、ちょっといい？」

「『はい？』」

「浅村先生と上原さんってどういう関係なの？」

「えっと……それは……」

本当のことを言うか迷っているのだろう。

涼子ちゃんは、口を開けたり閉じたりしている。

『浅村先生は私の叔母です。私は浅村先生の姪にあたります』

「そうなの？」

「えっ、ちょっとそんなあっさり……」

突然のカミングアウトに驚く水野先生と、少し慌てている涼子ちゃん。

『別に隠す必要もないでしょ』

「あっ、でも学校では内緒にしてくださいね？知ってるの、校長先生と柴田くんくらいですから」

涼子ちゃんは水野先生に口止めしていた。

「……わかった。でも叔母ってことは……」

『母の妹です』

私の両親は忙しくて、涼子ちゃんに預けられることが多かった。

朝起きると天井の色が違う、なんてことは当たり前だったけど、それでも運動会や参観日は必ず来てくれていた。

私たちの関係を言えば水野先生は納得してくれた。

「浅村先生のこと、なんて呼んでるの？」

なぜか興味津々の水野先生。

『2人きりのときとかは涼子ちゃんって呼んでます。学校では浅村先生ですけど……』

－－違和感めっちゃあるけど。