青のSP～学校内警察・嶋田隆平～ (ページ30)

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『私、そろそろ教室へ戻りますね』

水野先生に、お大事になさってください、と声をかけて1組へ向かう途中で聞こえた悲鳴。

－－何の騒ぎ？

悲鳴の聞こえた2組に入れば、千佳が大林くんの胸倉をつかんでいた。

「アンタでしょ？アンタが水野先生に！」

「知らねぇよ。離せよ！」

「全部聞いてんの！」

『2人とも落ち着いて！』

千佳の言葉に大林くんが応戦するものだから、教室内はピリピリしている。

－－ダメだ、私だけじゃ抑えられない。

『香澄！先生呼んできて！』

「わ、わかった！」

私が叫べば、香澄は先生を呼びに行ってくれた。

「何してるの！？」

涼子ちゃんと柴田先生が教室に入ってきて、千佳と大林くんを引き離す。

「喧嘩の原因は？」

「双葉が聞いたの。大林が水野先生の悪口を言ってるとこ。流産すればいいのにって……！」

「大林くん、それ本当？」

『本気で言ったわけじゃないんでしょ？』

「……シャレに決まってんだろ。なのにコイツ、マジになって」

「アンタでしょ、水野先生にいたずらしたの」

「だから知らねぇって。お前マジ頭おかしいんじゃねぇの？」

「頭おかしいのはアンタでしょ！」

『だから、2人とも落ち着いてって……！』

また言い争いになりそうな2人を涼子ちゃんたちと押さえたとき、騒ぎを聞きつけた嶋田さんが教室に入ってきた。

「どうした、何があった」

「ちょっと生徒同士のトラブルです」

『あっ、ちょっと大林くん？』

大林くんは嶋田さんを睨むようにして教室を出て行った。