始末屋さんの甘い誘惑～8UPPERS～ (ページ22)

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風邪っぴき【紫】ページ22

窓の外から鳥の声が聞こえてくる。

朝の光に照らされて、シェリーがベッドから体を起こす。

「っ…うぅ…」

あまりの痛さに頭を抱えて呻き声をあげる。

心なしか体もだるい。

「最悪だ…」

シェリーはそういうとベッドから静かに降りてなるべく頭を揺らさないように階段を降りる。

「シェリー、どうしたん」

とロボットみたいな動きをしているシェリーに気が付き、カウンターの中からジョニーが声をかける。

「なんか風邪ひいたかも～」

といつも以上にふわふわした様子を見て隣にいたジャッキーが駆け寄る。

「顔真っ赤やなぁ…」

そう言ってシェリーおでこに自分のおでこを当てる。

「あーこれ、だいぶあるで？部屋で寝とき。おかゆさん作るから」

そう言って、シェリーの体をヒョイとお姫様抱っこして階段を登る。

「最近忙しかったもんなぁ…疲れが出たんやな。今日はゆっくり休み」

とシェリーの頭を優しく撫でる。

ひんやりと冷たいジャッキーの手が熱ったおでこを冷やしてくれる。

「おかゆさん作るから待っとってな」

と部屋を出ようとするジャッキーに、

「やだ。行かないで…ここにいて」

と熱で潤んだ瞳で懇願する。

一瞬驚いたジャッキーだったが、目を細めて笑うと、

「わかった。ここにおるよ」

と優しく頬を撫でる。