♯9 ページ10
ファーストライブ以降、IDOLiSH7は学園祭やショッピングモールでの営業…路上ライブと様々な活動を着実に進め…
無事、専用寮に入寮するにまでいたった。
それぞれ持ち寄った荷物を自室で整理し、共有するキッチンや風呂場の整理や掃除を協力しておこない…
その間に、またコミュニケーションを取って…絆を深め…
それぞれの事情や、癖…好みなんかを知ってこれからはじまる共同生活に備えている。
その光景は微笑ましく、平和で…未経験であることばかりがあるこれからの生活への不安感を自然に消し去り…期待感を膨らませていった。
しかし…
「…。」
陸はその空間にいることに幸せを感じる度…何か新しいことに触れて、胸をときめかせる度…寂しく悲しく感じた。
「…陸、まだ気にしてんのか？彼奴のこと…。」
そんな様子の陸に、キッチンの整理を一緒にしていた三月が心配そうに声をかける。
その言葉に、陸は一瞬戸惑うような素振りを見せ…また一段と暗くなった顔でため息をついた。
「海にぃ…俺のこと、嫌いなのかな？…だから、IDOLiSH7に入ってくれなかったのかな…。」
「…そんなことないって。仕方ないだろ？彼奴に、海にその気が無いんだからさ。俺も彼奴と一緒に歌ってみたいって思ってたから…残念なお前の気持ちもわかるけどな。」
そんな陸の隣に座り…ポンポンと頭を撫で、昨日のことを思い出しながら…励ましの言葉を紡ぐ。
仕方がない、と言いつつも…彼の表情も暗かった。
数日前のファーストライブ直後…海に出会ったその時…
ーーーー
『…俺は、お前とは…歌えない。』
『…アイドルに、俺は向いていないから…。』
ーーーー
海は陸が差し伸べた手を取らなかった。
自分は歌えない、とそう言ったのである。
三月からしてみれば…喉から手が出てしまいそうな程欲しい…
圧倒的な、アイドルとしての才能を有していながら…
��自分はアイドルに向いていない��なんて言って…
背を向けて、去って行ってしまったのだ。
故に、三月は思ってしまってはいけないと思いながらも…思ってしまった。
「(…その才能、使わないなら…俺に分けてくれよ。)」
そう思ってしまう自分を惨めに思ってしまいながらも。
しかし…彼等は、諦めた振りをしながら…そんな思いを抱えながら…無意識にも、海を心の奥底では待っていた。
海が歌い、踊った…あの数分間に、7人は同時に恋をして…
自分たちの歌に重ねたいという夢を、ずっと…忘れられずにいる。
心の奥底で暖め続けているから。
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月(プロフ) - キャベツの芽さん» はじめまして！コメントありがとうございます！尊くんもちゃんと受け入れられていて、大好きだと言ってもらえる程だと知れて安心しました！本当にありがとうございました！ (2019年5月24日 17時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツの芽(プロフ) - 初めまして|´-`)ﾁﾗｯ海くんも尊くんも大好きです！！これからも楽しみにしております！！ (2019年5月24日 14時) (レス) id: 270caf8b44 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Suiさん» コメントありがとうございます！これからも海くんのことを温かい目で見守ってくださればと思います。 (2019年3月26日 23時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年3月26日 21時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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