♯27 ページ30
海が目覚め、食事を済ませてから少しした頃。
「みなさん、おはようございます！」
IDOLiSH7のマネージャーを務めている、海と同年代の少女…小鳥遊 紡が寮に顔を出した。
海が昨日の夜、突如倒れたこともあり…海を心配していたらしい。
「あ、海さんも起きていらっしゃるんですね。体調はもう平気ですか？」
海のもとへと走り寄り、心配そうに声をかけると…
『…あぁ。もう、問題ない。』
「そうですか…良かったです！」
海からの、大丈夫であるという返答に安堵したように微笑む。
そして、今日ここへ来た目的を皆に告げた。
「あの、早速で申し訳ないのですが社長のところに来て欲しいんです。皆さんも社長に呼ばれているので集まってください。」
何の用事かは分からないが、社長が呼んでいるらしい。
海が社長とまともに話したのは、ファーストライブの時に少しと…何度目かもわからない勧誘に来た時のみで…
海はまともにその話を受け入れようともしてこなかった。
つまり、海にとって…今回が社長と本当の意味でしっかりと話をする、はじめての機会なのである。
それをしっかりと自覚しているのか、その表情は少し緊張が見え隠れしていた。
社長が決して、怖いのではない…ただ、今頃もういらないと言われてしまうかもしれない。
そんな不安が、海にはあるのだろう。
もうここに、尊のように海の読み取りにくい些細な変化に気付いてくれる友人はいないため…誰もそんな海の変化には気付かないけれど。
故に、海は今回のことに一人で向き合わなければならない。
そう、実感すればする程…尊の存在の有難さをひしひしと感じた。
『(…出来ることなら、お前に…アイドルになる前に、今までの礼を言っておきたかったよ…尊。)』
そして…尊に会って、今までのお礼を伝えたいと思った。
自分の一番のファンだと言って…自分自身の価値すら自分で測れない海に代わり、海を大切にしてくれたこと。
食事すらままならなくなった海の世話を嫌な顔一つせずにこなしてくれたこと。
いつも口に出しては言えずに…海の中で積もっていった尊への感情。
それが、尊と離れたことで…海の中で溢れだすのを感じながら…
そんな感情でさえも、自分の胸の奥に封じ込めて…IDOLiSH7のメンバーと共に社長室に向かう。
そして…
『…！』
向かった社長室にて、衝撃的なものを発見することになる。
「やぁ、みんな。おはよう。うちの新しい事務員さんだよ。」
「億邑 尊です。よろしくお願いします。」
よく見慣れた…ここにいるはずのはない男の姿を。
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月(プロフ) - キャベツの芽さん» はじめまして！コメントありがとうございます！尊くんもちゃんと受け入れられていて、大好きだと言ってもらえる程だと知れて安心しました！本当にありがとうございました！ (2019年5月24日 17時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツの芽(プロフ) - 初めまして|´-`)ﾁﾗｯ海くんも尊くんも大好きです！！これからも楽しみにしております！！ (2019年5月24日 14時) (レス) id: 270caf8b44 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Suiさん» コメントありがとうございます！これからも海くんのことを温かい目で見守ってくださればと思います。 (2019年3月26日 23時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年3月26日 21時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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