Life〜君と僕の幸せ〜 8

376 正解でしたか ページ26

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聞きなれない男の声に、声が震える。




すると、






"俺、ジュホです。"



「えっ…」




"ほら、アヤの同級生の。"




彼の言葉を聞き、安堵する。






「今、どこですか…？」

"授賞式の会場の近くの公衆電話です。

たまたまこっちにいて、さっき、コンビニに行く途中で道を歩いていると、誰かが苦しそうにしてて。

よく見るとアヤで、そして今の状況です。"





ジュホさんから一通り聞き、これからどうするか話そうとした時、






ｽﾀｯﾌ「テミンさん、男性ソロ歌手賞の発表があるので会場にお願いします。」

「…すぐに行きます。」





スタッフさんからの言葉を聞き、タイムリミットだと悟る。






「ジュホさん、アヤの状態は…？」

"一言で言うと…ボロボロですね。"



「っ、」





"アヤ、妊娠中ですよね？少し…いえ、かなり心配です。

病院に連れていきますね。"



「ありがとうございます…。」






アヤの心配ばかりしていたけれど、思い出す。

アヤは今、妊娠中だ。

お腹の子も無事だろうか。





ｽﾀｯﾌ「テミンさんっ…！！」

「はい、今行きます。」





"今、授賞式中ですよね？アヤには俺がついてるんでなんとかそれ、乗り切ってください。俺の番号言うんで終わり次第かけてもらえますか？"

「はい、了解です。」






僕より遥かに冷静なジュホさんに今は任せた方が良いのかもしれない。


じゃあ、と電話を切ろうとした時、






"テミンさん、"





「…はい」









酷く冷たい声で、彼は告げた。









"あなたにアヤを譲って正解でしたか。"








「っ、」









言葉が出ないのは、


彼女を傷つけたのはこれが初めてじゃないから。









"じゃあ。"








スタッフさんに声をかけられるまで、その場を動けなかった。








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