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雨音 後編 視点:綾 ページ2

「喜八郎、もっとはっきりと喋りなさい」

またも目から涙が流れてきた。

「...自分の」




自分のっ...自分のせいで!!!!!怪我した人のいる部屋に入れる訳ないじゃないか!!!!!!!





大声が響く。

「ぼくが何も気にしないやつだと思ったのか!?」

「喜八郎...」

「お前もお前だろ!!!怪我した包帯(あかし)を堂々と出しておいてその発端の人間によくそんな冷たい事が聞けたな!!!!」

「...喜八郎、」

「ぼくはずっとお前の事心配してたんだよ!!!!なのにお前はそんなことも考えずによくも飄々と!!!!!!大体お前な、

  喜八郎!!!!!!!!!!!



ザァァァ────────────────────



「............悪い、そんなに心配してくれるとは思わなかった」

「...」

「...いや...少し、違うな。なんというか、期待していたんだ、お前は、お前なら、


───────...触れずにいてくれるのではないか、と」

「...」

「...ごめんな」

「...なんでっ...悪いのは全部ぼくなのに...滝が、僕なんかを庇ったりなんかしなければ...」

たくさん瞳から大粒の涙が零れてくる。

「何、お前は悪くないさ。...でも、困ったな」

「......ごめんなさい」

「違う、そうではない」

「...?」

「だって、同室のお前がこんなにも素晴らしい人間なのだ、」

そして、そいつは笑った。

「────また一つ、自慢が増えてしまった。」

そう言うと滝の目からも涙が零れ落ちた。

「...滝」

「だから、泣くな喜八郎。私は気にしていない。」

滝だって泣いてるのに。

「...っ、でも...」

「笑え!笑ってくれ!」

そして滝までも大粒の涙を溢して、

  ───────頼む...

ただ一言、こう言った。

今まで聞いたことの無い、弱々しい、すがるような声だった。

それからは一言も喋らず、ただただ笑っていた。

二人で、泣きながら。雨音にも負けないほど笑った。



今日は二人そろって、大雨だ。

、ヽ\、。ヽ。、ヽºヽ。、ヽ。、\ヽ。、ヽヽ。\、
。\º゜ヽ。、ヽ゜、\ヽ\゜。、ヽ、ヽ゜\`、ヽ`。
、。ヽ\ヽヽ。、゜゜\``゜\ヽヽ゜\ヽ゜º゜\ヽ

風音 前編 視点:滝→←雨音 前編 視点:滝


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和服教信者善法寺@保健(プロフ) - Parallel(ゾンビ)さん» (コメントありがとう私はそんなあなたが大好き) (2018年2月4日 0時) (レス) id: 108cb2d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
Parallel(ゾンビ) - 綾滝......こころがぐしゃってされた......(とても好きですありがとうございます大好き) (2018年2月4日 0時) (レス) id: 222c42db20 (このIDを非表示/違反報告)
和服教信者善法寺@保健(プロフ) - やきもちまゆさん» わっしょい!!!! (2018年1月28日 12時) (レス) id: 108cb2d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
やきもちまゆ - 綾滝わっしょい!!!! (2018年1月25日 23時) (レス) id: d19b1e571f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:和服教信者善法寺@保健 | 作成日時:2018年1月23日 23時

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