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天人なんで ページ29

皆がドンパチやってる間に縄をちぎっていたため、他二人の縄も解いてやった。

その途端、茅野さんに抱きつかれ、心配したのだと言って少しだけ泣かれてしまった。


『先生に皆、助けに来てくれてありがとうごぜえやす。助かりやした。』

「いえいえ。先生として生徒を助けるのは当たり前です。ですが鬼山さん!傷口から血が出ています!!今すぐ治療しましょう!

それにああ!首にも痕が!痕があああ!!!」

『いや本人よりも焦んのやめてもらっていっすか?


それに、こんなのすぐ治りやすよ。私天人なんで。実際にほら、殴られた後頭部と脇腹はもう治ってら。』


そう言って後頭部と脇腹を見せる。


すると殺せんせーは安心すると同時に、マッハで私の服を下げさせた。


「鬼山さん!あなたは女の子なんですから、そんなことしちゃいけません!」

『いやお前は私の母上か。』


そんな茶番もそこそこに、次に先生は神崎さんへと話をふる。


困ったことに、このターゲットは限りなく頼りになる先生だな。


そんなことを思いながら、そっと頬の傷に触れる。

…まだ血は出てはいるが、もうそろ止まるし大丈夫だな。首の痕がどんなもんかは知らねえが、まあ大丈夫だろ。


なんせ私は鬼虎。いくつ怪我を作ろうが、人間より治りは早え。


「そういえば、なんで鬼山は反撃しなかったんだ?お前なら一人ででも制圧できたんじゃねえの。」

『いやあ、蹴ろうとした瞬間に杉野達が来たんでねィ。おかげで誤って殺すなんて事が起きずに済んだ。』


そう言ってニヤリと笑えば、「誤って殺すって何だよ…」と苦い顔をされた。

仕方ないだろ。銀さんやその他の人と同じ加減でやっても、こっちの人間、ましてやガキになんて死ぬだろ普通に考えて。


ま、理由はそれだけでは無いが、別に言うべきことでもねえしいいだろ。


そう思い、修学旅行再開だと告げて歩きだそうとしたら、不意に業が声を発した。


「茅野さん達を危険な目に合わせないためでしょ。理由。」


いつになく真剣な顔で言う業からは、僅かながら怒りを感じた。

何をそんなに怒ってるんだか。


「Aさあ、自分は天人だから大丈夫なんて言ってるけど、もう少し自分大事にしなよ。見てるこっちは怖いんだけど。」


そう言われ、昔同じようなことを総悟に言われたことを思い出した。

なるほど。似たもの同士かこいつら。

そう思いつつ、総悟にも言った言葉を繰り返す。


『そうでもしないと、何も守れねェんだ。私は。』

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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時

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