09 逃避行 ページ10
そして、私を除く全員の試験が終了した。
上手くいかなかった人、くだならない確執を越えて協力した人、ブラックホールに突っ込もうとした逝かれ女など様々な汚点と黒歴史を増産した試験は終了しました。
八百万もなんだか自信が取り戻せているようだからまァ役に立ってくれると信じよう。
ということで、私は
緑谷と爆豪くんが戦った場所なので、ちょいちょい爆発跡が残っているのが少し面白い。
面白いほど手こずってたもんなァとにやけてしまう。
多分今頃皆で液晶画面を通して私と八百万がすでに別々に動いていることを見ていることだろう。
移動する車内でも、試験開始前でも、私は何度もこの言葉を口にした。
「一人でいい。」
(まァ間違えなく緑谷戦の経験もあるわけだしオールマイトさんの動きとしては・・・)
「試験開始まで、残り10秒。」
無機質なカウントダウンが廃墟の群生の中を走り回る。私は袖の中から警棒(短刀がダメなのでつくってもらった)を取り出し、握りしめる。
「9、8、7、」
息を殺すな、気配を消すな。態とらしく無防備に音を立てろ。
「6、5、4、」
苛立つそぶりを見せろ、爆豪くんみたいに。油断していると見せろ。
「3、2、1、」
そうすれば優しいヒーロー様は、騙されてくださるから。
「試験、start。」
誰もいない町を静寂が包む。約、3秒後。
「ッな！？」
「単独行動とは余裕じゃないか平少女！！！これはタッグバトルだぞ！？」
南方からの巨大な摩擦音で咄嗟に飛び退いた私は抉れた地面を見て焦るーーー風にしつつ内心苦笑いした。
わざと空中にいる状態で話しかけたのは私が怪我をしないよう咄嗟に避けさせるため。
恐らく蹴れなかった場合着地点を変えていたのだろう。
いくら役割が敵とは言えど、所詮は偽善者。
悪人になりきることなんて、できやしない。
「さてと・・・私が、来た！！！！」
にっと歯を見せて笑うオールマイトさんの余裕っぷりを鼻で笑いそうになった。
せいぜい頑張れ、平和の象徴。
「う・・・くっ！」
苦しげな顔をして、仕方なく逃げる風にすればオールマイトさんもおってきた。考えてはいたから巨体が通れない裏路地を通り、ビルに繋がる扉を通って屋上までかけあがる。
オールマイトさんも予想できたんだろう、別のビルの屋上に彼はすでにいた。
「一人で逃げ切るつもりかい？」
「ふふっ、当たり前。」
そして鬼ごっこが始まった。
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アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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