47 Hello合宿 ページ48
忘れていること、忘れてしまったこと、忘れたいこと。
私が他の人とは違うことなんて、異常なことなんて。
ずっと前から、幼い頃から分かっていた。
「・・・だって、何も残ってない。普通の事を普通にして楽に暮らしたいなんて思ったことない。
今更始めたって、意味ないでしょ。」
自分がおかしいなんて知ってる、狂っているのもわかっている。
私は基本的に忘れっぽいから、異常なことも忘れてしまうけれど。
なんて、馬鹿なことを呟いて言い訳じみたことを歌って。少し、あの選択でよかったのか考えて。
其れでも、悪人でよかったと思えるように生きて行こうと思ったんだ。
「あ、所長？はァい、ありがとうございます。うん、うん大丈夫ですよォ。
そりゃァたしかに私方向音痴だけど、勘だけはあるんで何とかしますから。」
業務連絡を手早く済ませ、かばんの中に色々なものを詰め込んだ。スカートの下に、下着の中に、色んな場所に詰め込んで。リビングに降りると朝食を食べていた香山さんと出くわす。
「合宿、行ってらっしゃい！青春行事なんだから楽しんできなさいよっ！！！」
「はァい。ッても相澤さんが楽しませてくれないと思うけど。」
「ちょぉっと話は通しといてあ、げ、る。」
いや別にいいし、と香山さんに行って私はローファーを履く。扉を開けると、真夏の日差しと熱気に当てられて少し怯んでしまう。
けど、進まなきゃいけない。
「行ってきます！」
未来へ、明日へ。
だからそろそろ、お別れしなきゃ。
鞄の中の短刀を撫でる。血の匂いなんてしないはずなのに、何故か香って思わず頬が緩んでしまう。之があるとやっぱり安心するのだ。
いつもどおり改札をくぐって。いつもどおり学校に行って。いつもと違う駐車場。
「Aさんおはようございます！」
「ん、はよ。八百万。」
私がちゃんと挨拶を返すと、八百万はおかしな顔になって、私をもう一度見た。そして
「やーちゃんって、呼んでくれないんですか？」
「カレカノかよ、キモいわ。」
「っはよー！A全然汗かいてないじゃん！うらやまッ！」
「おはようAちゃん。そろそろバスが来るみたいよ。」
「おはよー！ねえねえ、合宿どこ行くのかなぁ？」
「例年と違うらしいね、今年。」
「やっぱディズニーとか！？」
「いやそれはない。」
一気に盛り上がる女子の話題が。なんだか酷く懐かしくって。名残惜しくって。
少し、笑ってしまった。
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アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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