42 Help me ページ43
自分が。自分がいかに醜い人間なのか改めて理解すると本当に。本当に馬鹿らしくなった。
他人を傷つけて自分より不幸な人間を作りたいと願うから殺した。居場所を与えられたから次こそは離れないように、ずっとそこにいるために殺した。自分と環境が生活が未来が夢が違うから殺そうとした。
妬み、嫉み。只其れだけで私は生きていて。
そんな醜い事実を忘れ去って目を背けて、逝かれた悪人の仮面を被って悪人という肩書に縋って逃げていた。
守るべき誇りも、有るべき信条もなく。単に邪魔だから、妬ましいから傷つける。まるで幼児みたいに生きていて。
それが酷く、恥ずかしい。
かけるつもりのない番号が。気づけばディスプレイに表示されていた。今更縋ってどうすると私は笑う。こんな葛を必要としてくれる人間っていないだろう、そんなこと自覚している。
其れでも。其れでもお願いだから。
こんな壊れた人間に。居場所が有ると言ってほしい。
ヒーローじゃない、ヒーローになることじゃない。ヒーローになることは今までの私を否定する、今までの私を殺してしまう。
意気地なしだろう、殺すことが正解なのだろう。
其れでも、私は。
自分が間違っていないと信じたくて。
「・・・どうした？」
電話越しから、低いテノールが聞こえた。何年も聞いた声だ、恐らく親の声より聞いている。聞き慣れているその声が酷く懐かしくて、言葉がうまく出てこない。
「おい手前ェ無視とはいい度きょ」
「助けてください。」
うまく出てこないから、自分の発した発言がよく分からなくて。
「・・・は？」
相手側も動揺しているのがよく伝わってきた。間抜けな声を上げる彼をいつもなら笑っているのに、今は全然笑えないのだ。
「本当に、くだらないことなんですけど。
どうすればいいのか分かんなくて。自分でも馬鹿だなァってわかってるんですよ？
中原くんなんかに弱音は」
吐きたくないのに。と私は愚痴をこぼす。
助けてほしい願った。そんなどうでもいいことで弱音を吐くような人間ではなったのに。
とてもとても、恥ずかしい。
助けてほしい、こんなぐちゃぐちゃな私を肯定してほしい。甘っちょろい思考だ、甘い考えだ。其れでも、其れでもいいから。
自分の価値を信じたい。
「手前ェ位置・・・GPSでわかるか。そこ動くな。」
すぐ行く、と言われ。一瞬脳内がフリーズする。すぐ行く？
「え、ちょ、まっ」
プツリ、と私と同じように身勝手に切れた電話に思わず後悔した。
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アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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