10 空中ジャンパー ページ11
すげえな、と誰かが呟いたのが聞こえた。
当初から八百万さんと協力する姿勢がなかった平さんは一人で行動していた。しかも隠れず、道を通りながら。
僕の時はかっちゃんが居たからなんとかなったけれど平さん一人でオールマイトと戦うのは無理だと思っていたけどーーー
「なんか忍者みたい！！！」
「つーか落ちるだろ！？怖くねえのか！？」
「体育祭の時みたいだな・・・」
「・・・凄い。」
屋上に上がってからビルとビルと間を飛んで移動しつつ、オールマイトからの追撃を見事にさばいている。
背を向けて逃げるだけなら単純なスピードが上のオールマイトにあっさり捕まっていただろう。
けれど平さんはオールマイトの動きを見て飛ぶか戻るか避けるか決めている。
「そういや八百万は？」
「モニター映らねえな。」
八百万さんは？と重い僕も全モニターを確認してみるが定点カメラには写っていない。
「八百万、平のこと助けねえのかな？」
「Aちゃんが断ってそー。」
「でもさ、八百万なしじゃ無理だろ。」
確かに、その言葉は正しかった。何故ならばオールマイトはプロヒーロー、経験も鍛練も力量も僕らとはあまりに差がありすぎる。
幾ら運動神経のいい平さんとはいえいつかスタミナは切れる。オールマイトのスタミナが切れるのは恐らく平さんより後だ。
長期戦に持ち込めば間違いなく平さんが負ける。
どう考えても八百万さんのサポートなしでは厳しい、平さんの個性で足場を崩すなどしたなら状況は変わるはずだがーーー
「あっ！！！」
突如大きな声が上がって僕は思考から切り離された。モニターには。
屋上から足をよろめかせ落ちる平さんがうつり、オールマイトが咄嗟に出した手をすり抜けていくのが映っていた。
「え、う嘘！？」
「リカバリーガール！今怪我人が」
そしてパンッ、という手拍子の音が聞。焦ってなにも思いつかない僕は少しだけ冷静になる。
「・・・落ちたように見えたがね、2階を見てごらんよ。」
リカバリーガールに促されるまま別のモニターに映ったそのビルの2階を見ると・・・
「うっそやろ！？」
平さんが少しほほに擦り傷をつけて疾走していた。
「はぁー、凄いねこりゃぁ。無茶に微塵も抵抗がない。」
溜め息まじりのリカバリーガールの声が、クラスメイトの衝撃的な作戦と運動能力の前に唖然としている中よく聞こえた。
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アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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