diamond国―？― ページ42
『ええーとね、まず名前を聞いても良い？』
ペラペラと喋り始める二人。
私は彼らに見覚えがない。
だからひとまず、名前を聞いた。
でも彼らは、こう言った。
『お姉さんなら知ってるはずだよ。』
『数年前…数十年前。いや、数百年前かもしれないけどね！』
私はそれを聞き、ますます混乱する。
そんな私の様子を見ると、彼らは“はぁ…”とため息をついた。
『覚えてなくても無理はない…か。僕はシキャッドです。』
髪を低く結っている方は、シキャッドというらしい。
『ボクはシスフェット！シキャッドのお兄ちゃんなんだよ！』
髪を高く結っているのはシスフェット…。
よし、多分覚えた。
『えとー、どういうことかな。なんか探してほしいって？』
私がそういうとシスフェットは
『うん、お願いがあるんだ。』
と言った。
『ボク達はページが破られたことで、人々の記憶の中から消え去ったんだ。』
『…だから僕達を探して欲しいんです。』
『???????』
いやいやいやいや、わかるか。
どういうこっちゃねん。
『その…破られた？だっけ。誰に破られたの？』
とりあえずあの説明(？)でわかったことは、
彼らは何者かに破られ、みんなの記憶の中から放り出された、ということ。
誰に破られて、何故皆に忘れられたのか。
それを土台に探していこう。
私めっちゃ優しい。
『名前は…。ごめんなさい、わからないんだ。』
『でもどんな人かはわかるよ？紙だったボク達は外の人間が見えるからね。』
謎は深まるばかり。
私がすべてを知っていると思っているのか、
肝心なことを話してくれない。
一から説明して欲しいが、彼らの視点での私は、少なくとも彼らを知っているらしい。
…私から聞かなきゃなのか、なるほど。
「えーと…、どういう人…なのかな ？」
私は幼子の相手をするような口調で彼らに問う。
「えっとねー、髪がキラキラしてて、目も髪と一緒でキラキラしてて…。」
シスフェットは身振り手振りで必死に伝えようとしてくれる。
…だが、伝わるのは必死さだけ。
見ていられなくなったのか、シキャッドが話し始めた。
「髪がダイアモンドのように虹色に輝いていて、その長い髪を左肩側に寄せ、1つに縛っていました。瞳は髪と同じく、ダイアモンドのように輝き…あっ、緑色の軍服を着ていました。」
「緑色の…軍服…。」
まさか、いや、そんなわけ…。
シキャッドが話す特徴に、ピッタリ当てはまる人物がいる。
私は思わず目を見開いた。
diamond国―誰しも表と裏がある編―→←diamond国―破れたページ編―
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - 百亜さん» なにがかな？() (2018年5月29日 18時) (
レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
百亜 - あっ、あっ、、ああああ、なんかフラグ← (2018年5月29日 17時) (レス) id: f7d2a26b19 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ^._.^さん» うぇええええあぁぁぁぁありがとうございます！！！！！ (2018年5月26日 19時) (レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
^._.^ - イメージして貰えたことを知ってるって事ですね、僕だったらすごく嬉しくなると思います！…お言葉に甘えて質問させていただきますね^^ (2018年5月26日 19時) (レス) id: f34247d7f4 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ^._.^さん» こちらこそコメントありがとうございます！！！許可をもらったりとかはちゃんとしてあります(聞いてない） キャラクターに質問とかあったら、是非、続編へのリンクのところからきてみてください！！ (2018年5月26日 18時) (レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢幻 錏鵺 x他1人 | 作成日時：2018年4月1日 12時
