呪いの子、拾いました 3【五条悟】

カノジョ ページ7

「野薔薇はどうしたい？」





「レディにこんな事させるつもり？」





「言うと思った。ということで、僕だね」







編み終わった紐を地面に置き、柵に足を掛ける






「……は？なぁ、この紐どうすんだよ。

いらないの？」






「上るときには必要だけど、降りるときには必要ない」





「お前、そのまま降りるつもりじゃないだろうな」





「え？そのまま、だけど」







合図送ったら紐下ろして、と付けたすと







僕は柵から谷の下に飛び降りた







「はぁぁぁぁあああああ！？！？！？」







上から聞こえる野薔薇の声に口角が上がる






下から吹き荒れる強風にあおられる髪の束を掴み、空いた手を地面に向ける








「…3…2……いーちっ！！」







一気に手から氷を出す





その勢いで、地面に接近するスピードが落ちる







「……よっと、」






出した氷の塊に足を乗せ、橋の上から見守ってくれていた彼らに手を振る






小さく聞こえる野薔薇の暴言に苦笑しながら、氷から飛び降りて、周囲を散策する







「…………何もないな」





適当にぶらぶら歩いていると、ポケットの中のスマホが振動した






「はーい、もしもし恵〜？」




『………………………』






「ん？聞こえてる？電波悪い？
そりゃ谷の底だもんな！あはは_________」






『おい』





「…………どうした？」






.









『早く帰って来い、バカッ！！！』







ブツッと乱暴に切れた通話に、何が起きたのか理解できず








僕はただ、上にある橋を見上げた

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