呪いの子、拾いました【五条悟】 (ページ5)

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仲間ページ5

「……A、か。いい名前だね」

「年はいくつですか？」

一つ質問に答えると、また質問がくる

「年は…………わからない。
気付いたら知らない時代にいた」

「漫画でよくあるトリップってやつではないし、元々Aがいた場所は長い間立ち入り禁止区域だったからね。

恐らく、本当に長い年月をそこで過ごしたんだと思うよ」

「じゃあ、不明ってことですね。

……そんなに長生きする人間、初めて見ました」

「Aが何者かはまだわからないけど、人間でないことは確かだよ。恵」

『人間でない』

五条先生の言葉を聞いた途端、心にぽっかりと穴が空いたように感じた

そっか

「僕、もう人間じゃないんだ……」

「ああ違う違う！…いや、違くはないんだけど」

俯いていると、少し頭に重みがかかった

「君がどんなものになろうと、君の味方になる人はいつだっている。
例えば今だったら、僕や恵とか。

だから、人間じゃないことをそこまで悲しむ必要はないと思うよ。
実際、僕たちは人間でも『普通の人間』ではないし」

五条先生はそう言って、僕の頭を優しく撫でた

「普通の人間じゃないことは、僕たちみんな『一緒』なんだから。

これから僕たちは沢山の事を経験する。勿論、Aも含めてね。

ずっと一緒だと、嬉しいこともあるけど、悲しいときも絶対にある。
でも、どちらのときも誰かと一緒にいた方が『寂しい』という感情は出てこないでしょ？」

「…………うん」

「こうやって僕たちがAを大切に思っているんだから、甘えてもいいんだよ。

今まで寂しい思いをしていた分、今日から楽しい思いをしていこうね」

僕の頭に乗っけられている五条先生の手に、上から自分の手を乗っける

「………………うん」

「あははっ！Aって結構寂しがり屋なんだね」

「先生、雰囲気ぶち壊しですよ」

「ごめんごめん。…てか、恵も来なさいよ～！Aを抱きしめてあげて」

「え、あ…はい」

五条先生に引っ張られて僕の前に立つ恵…くん

身長差の問題で強制的に上を向かせられる

「じゃあ……失礼、します」

少し躊躇いながらも、彼は僕を抱きしめてくれた

彼よりも一回りも二回りも小さい僕を抱きしめる手つきから

五条先生とはまたちがった優しさや温かさを感じた