女優の彼女 2 (ページ14)

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マネと社長と一緒に6月以降の仕事は受けずドラマの撮影等が終わり次第暫くの間活動休止、滉くんの近くで過ごすと決めた。

事務所で次の仕事の合間に後日、世間に伝える文書を考えていると、スマホに通知来て、確認すると

滉くんから、行ってきますの一言。

滉くんは今日、ドイツへ戻る日。
昨日の今日ってこともあってか、滉くんは帰独することを渋っていて

本当はお見送りしたかったけど、活動休止にあたりスケジュール調整が入り、忙しくなってしまった。

行ってらっしゃいの一言を送って再び、紙面と睨めっこ

「、、あ''ぁ''、、なんて書けばいい？」

マネ˹自分の思いをそのまま書けばいいじゃん、˼

「そうだけどさ、、」

かれこれ30分。書く内容に困ったけど、なんとか書き終わり、来週に発表することになった。

私はTwitter、Instagramのストーリーズに、

来週、皆さんに重要なお知らせがあります。

とだけ投稿した。あっという間に、いいね、RTがされて、沢山のDMも来て

リプには、嬉しいお知らせかなとか、楽しみに待ってるね、とポジティブな物ばかりで少しばかりか心が傷んでしまった。

世間に発表する前に、同業者にはオフレコにとお願いし、先に伝え、

伝える人全員に、寂しくなるね、ゆっくり休んでこい、いつでも待ってるからなと沢山の温かい声をかけてくれて、

私は、あぁこの業界が好きだな、離れたくないと心の片隅で思ってしまったけど、

それでも仕事から離れて、滉くんの元へ行きたいと頭では思ってしまうのは

ないものねだりで私のわがままだなと自己嫌悪に陥ってしまった。

また、通知音がしてスマホを見ると、滉くんからで

半年お互い頑張ろう。ちゃんと待ってるから

と、こんな事言われたら頑張るしかないじゃん、と自分自身を奮い立たせ

滉くんに半年間、頑張るから待っててね

と、ポジティブな気持ちで返信することができた。

キングダムの稽古場に向かう時間になり、事務所を後にした。

稽古場に着くと、既に数人のキャストとスタッフが稽古場に居て、私も挨拶をしてウォーミングアップを始める。

時は刻一刻と過ぎ、稽古が開始。

最近のトラウマもあってか最初のうちは思うような演技ができなくてヘコんだけど、段々役を掴めるようになって、役を演じる楽しさを思い出せた気がした。

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