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24.決断 ページ24

橙から紺へと色を変えた空には


 三日月が薄く静かな輝きを放つ。



「どうでしょうか、Aさん。


 煉獄さんのことですから、


 取って食おうとはしないと思いますが…」



 胡蝶の言葉に彼女は頬を赤く染めて驚く。



「ははっ!無論!そんなことはしない!安心すると良い!」


 真っ赤な頬のまま

 指先をいじり出した彼女は、

 頬と同じ色の唇で話し始めた。



「しのぶさんのお仕事のお邪魔になりたくないので、

 できれば煉獄さんの生家に

 お世話になりたいと…思います。」




 そうか、来てくれるのか…!

 なんだか心があたたかくなる感じがした。



「これで決まりだな!では、明日、また迎えに来る。」




「ありがとうございます。よろしくお願いします。

 家事等やりますので、なんでも言ってください。」




「ふふっ。では煉獄さん、よろしくお願いしますね。」





 病室を後にした俺は、胡蝶に筆と紙を借りて文を書いた。





 蝶屋敷を出ると、


 暗闇を舞うように飛んできた鎹鴉の要に


 先程書いた文を渡す。



「要、ご苦労様。


 これを千寿郎に渡して欲しい。」



 要の頭を撫でると、


 要は嬉しそうに目を瞑り、



 翼を広げて再び闇夜に羽ばたいていった。
 



 今夜はこの近くの宿に泊まるとしよう。









 明日は午前中に寄らねばならない場所があるから…

25.渡された薬→←23.記憶のない彼女



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - misakimiさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!様々な行動の裏の心情が少しずつ見えてくるかと思います!お楽しみくださいませ(*˙˘˙*) (2022年1月8日 13時) (レス) @page43 id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 煉獄さんの、自分の心の動きについていけてない純朴さたっぷりの初々しさよ。今日も素敵!一週間のご褒美戴きました! (2022年1月7日 22時) (レス) @page42 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» 読んでいただけて嬉しいです!辛く悲しい気持ちがありつつも、彼女への愛は変わらないのです。彼の心情の変化を追いながら物語を楽しんでいただけたらと思います!いつもありがとうございます( ˊᵕˋ ) (2022年1月1日 16時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 大正時代の煉獄さんの心の動きが、はっきり分かりますね!今後、惚れていく訳ですから、読み返すと、更に煉獄さんの辛さが際立ってしまうのでしょうね。今から泣けそう。 (2021年12月31日 19時) (レス) @page34 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 前回コメントしてから時間無く、今日15話。うっわ〜、苦しい。煉獄さんの心情を慮ると、涙。愛を誓った人に知らない人扱いされる絶望感。怖いでしょうに、それでも前を向いて、進もうとするのですね。 (2021年12月31日 19時) (レス) @page15 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2021年12月13日 19時

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