#81 兄 ページ7
「それで、どうしてあぁなったの?」
宙の事は責めずに、優しく諭す様に言う切島。
宙は、俯いて、小さな声で、ボソボソと言った。
「や、安池………が。」
「うん」
「…………な……たから。」
「うん?」
最初の方が聞き取れず、もう一度宙にお願いする。
「……だ、から………安池が!!」
「う、うん」
いきなり声を上げた宙に、微妙に驚く切島
「凛と話してたから!!」
「うん?」
「あいつが僕の凛に話していた!!許せない!!!!!」
「え、あ、そう。」
宙がどんな理由であれだけ声を張り上げてたのか、知りたかったが、聞いた瞬間、切島は察した。ブラコンだと。しかも重度の。
そして考える。
このままだと、これからの学校生活に支障が出てしまう。
だから、何とか凛さんが異性と話しても良いようにしないと。と
「凛さ……「ん?」あー…雨宮さんは、それを望んでいるの?」
「……」
「雨宮さんは、人と話したくないって、思ってるかな?」
切島がそう言うと、俯いて黙る宙。
宙は、これでも凛の兄だ。
だから、妹がどう思っているなんて、手に取る様に分かる。
「………ぉもってない……。」
「うん、だから、少しは制限緩くしてもいいと思うよ。」
「でも……っ!変な輩が妹に近づくと思うと…正直、生きていけないって言うか……。」
「少なくとも、僕達のクラスは無いよ。っても、まだ始まったばかりだけど……さ。
少しは、信じてあげなって。」
切島が、微笑みながら言うと、宙は渋々という感じで、「分かった」と、一言絞り出した。
宙の事を聞いた切島は、嬉しそうに「うん!」と言って、「ご飯……食べよっか」と、リビングへとまた向かった。
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紅月彩(プロフ) - 水無月鈴風さん» ありがとうございます!!更新がんばります! (2018年5月21日 16時) (レス) id: 12d23b88e4 (このIDを非表示/違反報告)
水無月鈴風 - めっちゃ面白いです!これからも、更新頑張ってください! (2018年5月21日 12時) (レス) id: f30372dcff (このIDを非表示/違反報告)
紅月彩(プロフ) - 鵲 昴さん» 説明無しの俺氏←←大丈夫だよー (2018年5月11日 6時) (レス) id: 36ed1e2b30 (このIDを非表示/違反報告)
鵲 昴(プロフ) - 紅月彩さん» そーなんだ!ごめんね (2018年5月11日 6時) (レス) id: d8d70887c8 (このIDを非表示/違反報告)
紅月彩(プロフ) - 鵲 昴さん» あぁ、アレ、アレで合ってるよ。一宮咲夜で、咲くだから、桜で桜ノ宮なの。偽名、偽名 (2018年5月11日 5時) (レス) id: 36ed1e2b30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅月彩 | 作成日時:2018年4月8日 14時