国立三つ葉異能力学園！！ (ページ16)

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#13 咲夜、怒るページ16

私達は、Bに殺されるのも少しアレだから、とりあえず人気の少ない所で作戦を練ろうとした。

突如、前を走っていた巧が『あること』に気づき尻もちをついた。

「うおっ！あっぶなぁい～」

巧を倒そうと襲ってきたBクラスの男子2人
巧は、敵の攻撃を避けいきなりの方向転換で足をも釣らせて尻もちをついたのだ。

「ん～僕が1番弱そうに見えたのかなぁ？」

ﾆｺﾆｺと笑う巧。目は笑ってないのだが…

巧を完全に殺そうとしたBの奴ら。
しかし、その行為はある1人の化け物を呼び覚ますこととなった。

「私の大切な友達を殺そうとしたのね…」

その化け物とは…

一宮咲夜

咲夜の殺気はもの凄く冷たかった。
相手を殺す目
私達も自分が狩られるかもしれないと言う恐怖を感じた。

咲夜は、巧を殺そうとしたのに憤慨し、拳銃を構えて逃げる敵を追いかけようとした。

「咲夜！！流石に咲夜1人じゃ危ない…！」

「そうだよ、咲夜ちゃん。1人じゃダメだって。」

巧！咲夜の身を案じてくれたのね！！
私は嬉しいぞ！

「僕も行くよぉ。」

そんなわけないかぁぁぁぁあ！！！
そりゃそうだよね！！巧が1番怒ってるもんね！
ﾆｺﾆｺ笑いながら言うって凄く怖いよ！！！

咲夜は巧を少し見たあと、「良いよ。」と返事をし、2人は敵を追いかける形で私達と離れた。

「それにしても…咲夜は、ああいう風に怒るんだな。初めて見たぞ。しかも、殺すのが嫌だと言ってた割には、殺る気が凄いが…」

大牙が1人事の様に呟く。

それには、私も同感だった。
咲夜は人を傷つけるのは苦手だと思うのだけど。

咲夜が走ってった所を少し眺めていた一輝が幼馴染なりの、意見をだす。

「…咲夜は、人を傷つけるのが嫌いだ。だけどそれ以上に、自分の友達や仲間が傷つけられるのを嫌う。だから咲夜は…『ああいう事』になると1番怒る。だから…まぁ…俺からしたら、今回の殺し合い、咲夜は大丈夫だと考えていたな。」

「そうなのか。」

圭が少し驚きの顔をみせる。

言われてみると、確かにそうだ。

咲夜が友達や仲間…情に厚いとでも言うのか、を大切にしているのは、理解できた。
友が喜ぶと、一緒に喜ぶ。
友が悲しむと、一緒に悲しむ。
そんな咲夜を私は中学の間、ずっと見ていたのだ。

なるほど…だから咲夜はさっき怒っていたんだね。

「可哀想に」

大牙が敵に同情する。

そうだね…可哀想だな。
咲夜が暴走するかもだから、私も向かおうか。

私は2人が向かった方へ走り出した。