十秒 ページ12
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二人はえへんと胸をはる
おそわれた時は死ぬほど怖かったけど、こうして見るとどう見ても可愛い小学生だなぁ‥‥
『じゃああの男は?』
「あの人は白夜様、この社をずっとお守りしている、守護者に御座います」
『人間じゃないよね』
「妖狐です」
『狐!?』
狐にしてはなんか黒かった気がするんですけど!
狐ってなんか、もっと、こう‥‥
「白夜様はこの社の守護者ですから、とても偉大な大妖怪なのです」
「その分生きていた時間も長く、齢は700歳は越えているかと」
『700!!?』
そりゃ小娘呼ばわりされる訳だよ!
自分の生きてた分に比べれば私の命なんてめっちゃちっぽけだよ!!
だからってあの偉そうな態度はかわりないけど
「時廻り様が不在だったこの社を、ずっとお一人で守っていらっしゃいました」
『ねぇ‥‥昨日から気になってたんだけど、その時廻りってなに?』
そう聞くと、安寿と厨子王は目をパチパチさせた
「ご存知ないのですか?』
えぇ全く
「時廻り様は、特殊な神通力により時を操り、歴史の乱れの修正。その土地の砦である社を清める。‥‥様々な使命を背負った、神職で御座います」
『へー。すごい。それで、誰が時廻りだって?』
「A様に御座います」
『へー! 私が時廻り‥‥
‥‥は?』
「昨日の刀傷の治癒に加え、今のお清め!
極めつけに神具を扱える神通力。
貴方様こそ、この社の時廻り様で御座います」
『帰る!!』
「「A様ぁあ!?」」
ぐるんと百八十度Uターンしようとした私の裾を、二人が必死に掴んで引き留めにかかる
「なりませぬA様! 社には貴方が必要なのです!」
「私達もお手伝いしますから、思いとどまって下さいませ!」
『一応私、昨日ここの守護者だっていう人(妖怪)に殺されかけてるんですけど!!』
ここにいたら、また刀を向けられるかもしれない!
「ですが白夜様にも貴方が必要なのです!
いくらあの方が強かれど、白夜様は妖。
浄化をしたりすることはできませぬ!」
‥‥え
『えっじゃあ今までどうしてたの?』
「本来なら霊力を使う案件も、力で解決しておりました。
主がおらず、劣化していく社の手入れもかかさずに」
磨き込まれていた鳥居を思い出す
手水鉢も綺麗だったし、祠もしっかりされていた
「主のいない時廻りの社など、ここくらいなのです‥‥白夜様は、それで回りにもあることないことを言われていました‥‥」
安寿が僅かに瞳を揺らす
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ユキ(プロフ) - りんずさん» やった。頑張るじぇ! (2018年8月28日 23時) (レス) id: 42ecbbb834 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ザクロさん» 是非是非!そういってくれると嬉しい! (2018年8月28日 22時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 私も描いていい?イメ画。 (2018年8月28日 22時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ユキさん» 了解!いいよ!是非かいて下さい! (2018年8月28日 21時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 白夜さんと夢主を描きたみ…あとザクちゃんのボード足したんでそっちに移行を! (2018年8月28日 19時) (レス) id: 42ecbbb834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんず | 作成日時:2018年8月25日 22時