QuizKnock"ライター"の伊沢です ３

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河「はい、Aちゃん」


河村さんは私がオフィスに置いて行っている100円ショップで買ったペンギンのマグカップにココアを入れて｢お疲れ様｣と言いながら目の前に置く。


「え、河村さんが入れてくれたんですか？ もう普通のココアには戻れない……」

河「ココアっていうか伊沢の買ってきた普通のミロだよ」

「ミロか……セーフ……」


私と河村さんのやり取りを見ていたこうちゃんが笑いながら立ち上がり私の前に、マグカップの隣にセブンイレブンのレジ袋を置く。

顔を上げてこうちゃんを見ると｢あげる｣と言うので中を見てみるとそこには、プレミアムロールケーキが入っていた。


「え！ 2人目の神!?」

こ「大袈裟すぎるでしょ。ここ最近ずっと大変そうにしてたからね」


私の書き上げた、と言っても志賀さんと話し合いながら書いた記事は発案者である河村さんの目を通り、次は河村さんと志賀さんで仕上げにかかる状態だ。

水族館編で言う川上さんポジションとは言っても楽しんで美術館を巡り、2人で記事を書きあげたためほぼ私と志賀さんの対談記事みたいになっている。これはもうコイちゃんではない。

後はイラストで言うラフ段階であるクイズ部分を完成させて公開だ。

オフィス出会う度に記事の話をしていたので志賀さんにもロールケーキをあげたい。というか志賀さんに至ってはまだ仕事がある。

綺麗なキーホルダーも買っていただいたのに申し訳ない思いでいっぱいだ。


河「それ元々付けてたっけ？」


私の手帳型のスマホケースに付けているラピスラズリのキーホルダーを肘をつきながら指をさす河村さん。え、美しすぎる画角。


「志賀さんに買ってもらったんです。川上さんとお揃いでって」

こ「あー確かにちょっと前から付けてたかも」

河「瑠璃？ だっけ」


河村さんっぽいからなんて理由でお土産候補だった事は言わずに志賀さんに奢ってもらったことだけ話した。

ちなみにお土産は普通に売っていたお菓子にした。そのお菓子は自分で買うつもりだったが微笑みに負けて割り勘で妥協することになってしまった。


河「やるねぇ志賀くん。至れり尽くせりじゃん」

「そうなんですよ！ 紳士でした。多分前世英国紳士ですよ」

こ「なんで英国限定？」

河「というかAちゃんわかってなさそうだね。そういうの詳しそうなのに」

「え？ 何がですか？」


私が聞いても河村さんは答えてくれなかった。こうちゃんもわかってなさそうだったので気にしないことにした。

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