力の遺伝 ページ40
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「 でもこれは私がもらっても、
私は使えません… 」
優秀だった父の日輪刀なんて、
私が使いこなせるはずがない。
『 それはわからぬぞ?ほれ、握ってみろ 』
「 … 」
桑島さんも善逸くんも
ワクワクした表情で
" 早く握れ " と目で訴えている。
仕方なく、お父さんの日輪刀を握ってみると…
シュウウウウ!!
「 え…?」
『 薄紫に色が変わった!』
「 なんで… 」
『 A。
お前はそのうちに雷の呼吸も
使いこなすことができるだろう 』
「 雷の呼吸…?」
『 じゃあそしたら、Aちゃんは
光の呼吸と雷の呼吸、
両方使えるようになるってこと?』
『 そうだ。それともう1つ。
これは儂にもわからぬが、
おまえさんの血は半分が鬼の血だ。
すでに一般の人間よりは傷の治りは早いだろう。
ちょっとしたことから
鬼の力を使うことができるようになるかもしれぬ。
ただそこで、自我を保てるかどうかは
___おまえさんの力次第だ 』
" 鬼になるか
鬼狩りのままでいるか
君の力次第で決まるよ "
魘夢に言われたことと同じ…
「 力不足なら…鬼に、なるかもしれない…
ということですか…?」
『 そうだ。
現に月一郎の刀の色が変わったということは、
その力を自分のものにすることができる。
すなわち、月一郎の力を引き継いでいる
ということだ。
月一郎の力を引き継いでいるなら、
春光の力を引き継いでいる可能性も高い 』
私の力次第…
いつお母さんの鬼の力が
使えるようになるかもわからない。
もし鬼の力に私自身が負けてしまったら…
『 A、善逸 』
『「 はい 」』
『 心だけは強く持て。
泣いてもいい、逃げてもいい。
ただ、諦めるな。
自分を信じて生きろ。
お前たちなら大丈夫だ 』
お父さんが言ってたあの言葉は、
桑島さんから受け継いだ言葉だったんだね。
『 いい娘に育ったのう…善逸を頼むぞ 』
桑島さんは優しく、
私と善逸くんの頭を撫でてくれた。
私が鬼の力を手に入れた時、
自我を保てるかどうか
鬼になるかもしれないということが
はっきりしたことで
大丈夫だと思っていた私の自信も
一気にガタガタと崩れ落ちていった。
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mini(プロフ) - stereogirlさん» コメントありがとうございます(T_T)!更新頑張ります!! (2020年4月20日 21時) (レス) id: 91678dce2b (このIDを非表示/違反報告)
stereogirl(プロフ) - 強い女子と善逸くん、大好きな組み合わせです(笑)続き楽しみにしてます! (2020年4月20日 19時) (レス) id: ebd32c96af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini | 作成日時:2020年4月12日 20時