半夜兎の舞姫 2【沖田総悟】

彼に死亡フラグなんて言葉はない ページ30

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「 おばちゃん、お団子5本ちょうだい。
んで、1本は今食べる！」


『 お、Aちゃんじゃない！
今日も沖田さんと一緒かい？』


「 うん、まぁね 」


『 本当、アンタら仲良しだねェ 』






結局あの後、万事屋だけじゃなく
真選組まで来てくれたんだけど

局中法度違反という事で、
随分と大量の罰則を受けた私たち。



まぁ、罰則だけで済んで良かったんだけど。






「 あれ、総悟どこ行った…あ、いた 」






お団子を買い終えて総悟を探すと、
何やら道のど真ん中で手紙らしきものを読んでいる。






「 ありり〜？なーにコレ？」


『 あっ！バカっ…てめ！』






取り上げて読んでみれば、
あの糞ガキからの手紙だった。

ちゃんと、総悟への感謝の言葉が綴られている。






「 …よかったね 」


『 …うるせェよ 』






笑いかければ、少し照れて顔を背ける総悟。






「 なになに〜？照れちゃってんの？
カッコよかったぞ！！」


『 …殺すぞ雌豚 』






そんな物騒なことを言いながらも、
またもやケーキ屋に足を運ぶ。






『 おい おっさん、これとこれとこれ…あとお前は 』


「 え！私のも買ってくれるの！？」


『 あと3秒 』


「 うぇっ！？えっと…これ！！」






待って…これデジャブ？






『 タバスコトッピング頼まァ 』


「 私のには入れないでよね 」


『 これ以外 』






そう指を指すのは自分のケーキ。






「 それ自分のじゃん！！」


『 うるせェクソ女 』


「 ふーん、じゃあこのお団子あげな " パクッ "


「 え 」






目の前にはもぐもぐしている総悟。
まだあったはずの私のお団子は、もう串だけになっていた。






『 ひらへーよ(いらねーよ)』


「 ……いらねぇって食ってんだろうがぁぁ！！
しかも私が食べてたヤツ！！表出ろやテメェ！！」






ギャンギャン騒ぐ私たちを
街の人たちはニコニコと見ている。






「 もー！私のお団子返せ！」


『 そんなに返して欲しいなら、口移ししてやるよ 』


「 ……バカ 」






まぁとにかく、総悟が無事でよかった。

総悟に " 死亡フラグ " なんて言葉は
ないのかもしれないね。









「 トォシイィィ！総悟が私のお団子食べたの！」


『 わーったわーった！俺の1個やるから 』


『 俺のもあげるよ、Aちゃん 』


『 俺のもやるぞ！』


「 ザキィ…ゴリラァ…ありがと 」


『 なんでゴリラ！？お兄ちゃんだよ！？』





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