Episode15 / 引きこもり ページ15
「それは演技?それとも照れ隠し?」
『後者。』
「なるほど。そんなことまで出来てしまうとは。」
団長さんは、一人何かを納得したように頷く。
(お前はいつ出てくるんだよ)
私と違う、銀色の目をもつ私が聞く。
〔だって、二重人格とか恥ずかしいじゃない。もうちょっと待って。〕
私の二重人格を見抜いたのは彼が初めてだ。
心の準備が、できるまでもう少し時間がかかりそうだ。
(はぁ…。じゃあもうちょっと寝てろ。)
そこで夢は終わった。彼女が出ている時、私たちは夢で会話ができる。
まぁ、私の意識がある時だけだけれど。
『もうちょっと私で我慢してくれ。恥ずかしいんだとよ。』
私はその場に座り込んだ。
「どういうことだ?団長。」
「さっきも言った通り、彼女は二重人格だ。しかもそれを操作できるらしい。」
『そうそう。ノブナガ…さんだっけ?あと、マチさんと、えーと…』
「シャルナークね」
「そうそう、シャルナークさん。さっきは脅すような真似して悪かった。この子にとって妹は自分より大切でね。」
この子、というのは今眠っている方のA。
彼女は私のことをテルと呼ぶ。
私は彼女のことをAで呼ぶ。
彼女が本質であり、私は異質者。
それでも彼女は私を受けいれ、頼ってくれる。だから私は彼女のために生きることが出来る。
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あやは(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます!すごく助かりますー!すぐに修正しますね (2019年11月6日 21時) (レス) id: dd6fe59e82 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 40話にも誤字がありました。「以上な」ではなく、「異常な」です。 (2019年11月6日 20時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 5話に誤字がありました。「以上」ではなく、「異常」です。 (2019年11月6日 17時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年7月12日 23時