滞在日誌4 ページ46
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｢…暇そうじゃなァ｣
食堂を出てサカヅキの部屋でちょこんと座るA
一応Aの世話役になっているクザンは今頃、書類に追われている頃だろう。
大人しいAを見てサカヅキは眉間に皺を寄せた。
｢逃げようとは思わんのかァ｣
それは優しさでもなんでもない。
ただAが“逃げれないことを知っていて”逃げないのか、
はたまた、“ただ単に何も考えず危機感がないから”逃げないのか。
要するに、幼いAが何を考えているか知りたかったゆえにそう問うた。
しかしAはサカヅキのそんな意図に気づく素振りも見せず、こてんと首を傾げる。
『にげていーの？』
まるで逃げていいなら逃げるけど、とでも言いたそうなAの顔
サカヅキは煽るように、
｢逃げられるもんなら逃げてみィ｣
と言った。
それを聞いたAは一瞬何かを考え、ソファから飛び降りる。
にこにことあどけない純粋な笑みを浮かべ、サカヅキの方にいつの間にか手に持つ水鉄砲を向けた。
刹那__________
パァンッ
何かが割れるような音がして部屋が一瞬で暗くなり、
バシャッ
部屋中に水が……否、海水がぶちまけられた。
もちろんそれらは全てAの仕業。
まず水鉄砲でサカヅキを狙い警戒をさせておいて、実際は部屋を照らしていた電球を狙って割ったのだ。
外は既に日が沈んだ後であり、照らすものが無くなった部屋は当然暗くなる。
一瞬のことに混乱するサカヅキを他所に、Aは続けて能力で部屋中を水浸しにしたのだ。
ただ、サカヅキもそう長くはそんな簡単な足止めに引っ掛からない。
｢本当にワシから逃げられると思うちょるのかァ…｣
もっと賢いガキだと過大評価しすぎた、と自分の判断を否定した。
が、それが正しいかどうかは誰にも分からない。
サカヅキはすぐに自分の能力で部屋を明るくさせる。
しかし、その熱さによって部屋中の水が一瞬にして蒸発し、部屋が水蒸気で真っ白になり、結果、またサカヅキの視界を阻むこととなる。
果たしてこれはAの思惑通りか否か
どちらにせよ、サカヅキを苛立たせたことに違いはない。
サカヅキはすぐに部屋を出て辺りを見回す。
廊下には水滴が続く方と、何も無い方があった。
サカヅキは少し思案し、何も無い方へと足を進めた。
『あ！わたしが通ったとこ、びちょびちょだ…』
Aには運が着いて回る。
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ギザラス(プロフ) - テスト頑張って そして無事戻ってきてください (2020年7月2日 0時) (
レス) id: 1fe190bcff (このIDを非表示/違反報告)
果耶(プロフ) - テスト頑張っください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: ca4e14c205 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - オリ主ちゃんが可愛くて最高です(笑) 更新大変だとは思いますが、無理せずに頑張ってください。応援してます！！ (2020年6月30日 20時) (レス) id: 151caa4874 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか？ (2020年6月15日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ろりお(プロフ) - コクマさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉！！頑張ります〜！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: 38c94b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白米 | 作成日時：2020年4月2日 0時
