Episode153 ／ 別れ ページ4
講習も終わり、無事にプロハンターとなった私達は解散となった。
『イルミ』
｢なに。Aもキルのとこ行くんじゃないの。｣
ヒソカと話していたイルミに声をかける。
いつも通りの無表情の奥に僅かに苛立ちが感じ取れた。
『やりたいことあるから。早く終わったら行くよ。』
｢あァ、Aのハンター志望理由、復讐だったね♦｣
｢え。…ヒソカ？｣
イルミはすごく驚いた顔をした後、ヒソカに詰め寄った。
｢まぁまぁイルミ♣｣
｢お前が言うって言ったから任せたんだけど？｣
話についていけない…。
『なんの話？』
｢Aは気にしなくていいよ♥挨拶しておいでよ♥｣
イルミは不満そうな顔で。
ヒソカは逆ににやにやしながら私の背中を押した。
なんだったんだろう…
｢あ、A｣
『お、ゴンー！クラピカとレオリオ！…ポックルも！』
廊下の先で話していた4人に声をかけると、ポックルは気まずそうな顔をして私に謝った。
『私こそごめんね。』
意外と真摯なポックルに感化され、私も謝った。
元はと言えば私が悪いんだから、ね
『ところで、なんの話してたの？』
｢あぁ、ゴンの父親の話をしていたんだ。｣
『ジンがどうかしたの…はっ！』
急ピッチで口を塞ぐが時既に遅し。
ゴンのキラキラした目が私に向いていた。
｢A！ジンのこと知ってるの！？｣
どうしよう…。
でも誤魔化すに誤魔化せないし…。
ジンには居場所は言うなって言われただけだもんね？バラして大丈夫…なはず。
『…ジンは、私の師匠だよ』
｢Aの師匠がジン！？｣
『…しーっ！半年だけだけどね』
あまりにも大声で言うもんだから、ゴンの口に指を当てる。
｢…ジン…親父ってどんな人？｣
『そーだねー。とにかく自由な人だった。やること全てがむちゃくちゃな感じするけど、でも実際はすごく考えられてる、とか日常茶飯事な人かな。』
ジンとの修行の日々を思い出しながら話す。
本当に、ジンにはお世話になったなー。
｢親父は…すごい人なんだよね｣
『私もそう聞いてるよ』
ゴンの目は嬉々と輝いていた。
良い目をしてる。ヒソカが気に入るのも分かるなー。
｢Aならゴンの父親の居場所も分かるのではないか？｣
クラピカに問われ、私はゴンを見る。
ぶっちゃけジンの居場所なんて知らない。
シャルと協力して全力を尽くせば見つからないことはないと思うけど。
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年8月17日 22時
