Episode175 ／ 未来の約束 ページ28
ヒソカが裏切り者だと思いたくなくて、クラピカの言葉に耳を塞ぎたくなった。
｢9月1日、ヨークシンで待ってる。そう言っていた｣
顔が歪みそうになるのを抑える。
だってクラピカが私の表情を伺っていたから。
クラピカは私を旅団に近いもの、と思ってるからなー。
間違ってないんだけどさ。
｢9月1日、半年以上先だね｣
｢ヨークシンシティでなんかあんの？｣
ゴンとキルがそう言うと、レオリオが世界最大のオークションがある、と教える。
｢そこに旅団が来るのかな｣
｢かもな、少なくとも関わの深い奴らはごまんと来るだろう｣
ヒソカを見つけたらまた連絡する、そう言ったクラピカは雇い主を探しに別行動をするらしい。
そしてレオリオも医者になるために勉強するから故郷に帰るという。
｢頑張ってね、レオリオ！｣
『レオリオなら良い医者になれるよ！私が保証する！』
私がそういうと、照れくさそうにレオリオは笑った。
｢また会おうぜ｣
｢そうだな、次は｣
｢ ｢ ｢ ｢『９月１日、ヨークシンシティで！』｣ ｣ ｣ ｣
青空の下、5人の声が綺麗にハモった。
｢あっという間に3人になっちゃったね｣
『さてどーする？』
｢どーするって、特訓に決まってんだろ！？｣
間抜けな顔をした私とゴンにキルさ静かに怒った。
｢え、何。遊ばないの？｣
『ゴンに賛成ー』
つり目の目をにこにこさせながら、｢お前らなー｣とキルは詰め寄ってきた。
｢Aはまだしも！今のまんまでほんとにヒソカを殴れると思ってんのか！？｣
｢ぅ…｣
｢半年どころか10年経っても無理だっつーの！！！｣
キルに怒鳴られたゴンはしょぼん、とする。
あれ、垂れ下がった耳としっぽが見えるんだけど…。
目をゴシゴシと擦ってみるが、やっぱり見える。
私頭おかしくなってきた…。
そう思っていれば、キルは地面に絵を描き始める。
もしや、あれヒソカ？？？
ヒソカとハンゾーを大体隣くらいに描くと、ゴンを描きにずーっと遠くまで歩いていった。
ハンゾーは確かに強いけどねー、まだ念使えないんだからもっとヒソカと実力差あってもいいと思うけどなー。
口には出さないけどね！
キルの描いた図に不満足なのか、ゴンは少し怒ったようにキルはどこなの？と聞いた。
｢まぁ…ここだろうな…｣
｢へー、ハンゾーの方が強いの？｣
キル、めっちゃ顔に出てるよ…。
俺ってばけんきょ、とかおもってんだろ！
『キル、じゃー私は？』
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年8月17日 22時
