Episode106 ／ 始まりは地下道 ページ7
ゴンのところに戻ってしばらくした頃、
ジリリリリリリッ
｢ただ今をもって受付時間を終了致します。ではこれよりハンター試験を始めます｣
静まり返った地下道によく響く声が聞こえた。
あれ、もしかしてサトツさん！！？
試験官やってるなんて…さすがだなー
サトツさんは、覚悟のないやつは帰れ、と言いながらカッカッと歩いていく。
サトツさんがやりそうな試験…んー、持久力精神力を試す、って感じかなー
｢二次試験会場まで私について来ること、これが一次試験でございます。｣
やっぱりね！案外簡単そうだなーハンター試験
相変わらず、ゴンは私の手を引いて走ってくれている。
時折、大丈夫？と声をかけてくれるところもさすがだ！ジンと大違いだ…
その時、ガーッと隣を何かが通り抜けていく。
｢おいガキ汚ねーぞ！そりゃ反則じゃねえかオイ！！｣
『レオリオうるさいし…』
｢何で？｣
｢何でっておま…こりゃ持久力のテストなんだぞ｣
つん、とした男の子の声がする。この気配…どこか懐かしい。
レオリオとゴン、それにクラピカと謎の男の子が言い争っている。
一体何をそんなに…
｢ねぇ、君たち年いくつ？｣
まさか私に話しかけてるとは思わないので、黙々と走り続ける。
｢もうすぐ12歳！｣
｢…ふーん。そっちの女の子は？｣
女の子？あれ、私？
思わず男の子の方を向いて自分に人差し指を向ける。
｢うん、君。てか目見えないんだな。｣
『私か！私は10歳だよー』
｢ ｢ え！？ ｣ ｣
『……え？』
私なにかおかしいこと言ったかな…
｢もっと幼いかと…｣
｢あぁ、私もだ｣
なんとも失礼なことを言ったゴンとクラピカに軽く腹パンをいれる。
『もういいでーす』
少しスピードを上げてゴンたちから離れようとすると、ゴンに掴まれていた手を引っ張られる。
｢あー！冗談だって！｣
それを見ていた男の子が笑いだして
｢お前ら面白いな。俺、キルア｣
｢オレはゴン！｣
『…私はA……ってえ？キル？』
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作者名：ろりお | 作成日時：2019年8月4日 10時
