目隠し少女と盗賊団 (ページ26)

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Episode125 ／デスマッチページ26

『私の相手は？』

意外と実際に立ってみるとかなりの広さがあるなー。

相手が見えない分、円をリングいっぱいに広げていつでも戦えるようにする。

｢へへ…俺の相手は嬢ちゃんかァ。可哀想になァ、もう太陽を拝むことはできないぜ？｣

『えーそれはやだなー』

｢俺が誰だか分かるかァ？…まさか俺もさっきみたいな偽物がいるとは思わなくてよォ、おもしれぇもんだぜ｣

どこか喋り方がノブナガに似ていて虫酸が走る。

気持ち悪いんだよ、ノブナガじゃないくせに。

『ちょっと何言ってるか分からないんだけど、勝負はなに？』

｢肝が座ってんなァ、好きだぜぇそういうの。俺もデスマッチを提案するぜ｣

殺しはあんまり好きじゃないんだけど。

『わかった』

でも私まだ死にたくなしい仕方ないよね。

その時、スピーカーから再び声がした。

｢406番、能力の使用を確認した場合、直ちに失格とする｣

『なんで私にだけ？…相手は？』

｢双方禁止だ。｣

『んー、ならいいよ』

相手も念能力者だし。注意しなきゃなー

｢始めよォぜ、俺は時間をかけていたぶるのが好きなんだ｣

そう言いながら男は殴りにかかってくる。

『え、ちょっと待ってよ。武器は？』

私が避けながらそう言うと、どっかの天井から武器が落ちてきた。

ハンドガン二丁。相手の気配が変わった。愛用武器なんだろう。

試験官は能力の使用を禁じた。

つまり、他の受験者や囚人らに念の存在をばらさない程度なら念を使っても大丈夫なのだ。

流で足にオーラを集めてスピードを上げて男から逃げていれば、男は容赦なく私に発砲した。

それを避けながら、ベンズナイフを構えて相手の背後に周りこんで首を狙うが難なくかわされる。

その際に生じた一瞬のすきに放たれた銃弾が頬を掠った。

周で纏っているのかなかなかの威力だ。

放出系、といったところかな

｢いいねェ、お前さんのその髪、俺が1番楽しく殺れたヤツらにそっくりだなァ｣

『何言ってんの気持ち悪い』

ベンズナイフで思いっきり正面から切りかかりフェイントをかけて、硬で強化したつま先で鳩尾を蹴った。

守られちゃった

｢けけけっ、蜜月とかいう奴らだったさ。女と男でなァ、女の方は赤ん坊を抱えながら闘おうとしなかった。が、男の方を傷つければ狂ったように俺を殺そうとしてきたさ。ま、俺の能力にゃかなわなかったがなァ｣

『…お前何言ってんの？』