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Episode118 / お見通しな鬼ごっこ ページ19

引き止めたくせにどこかへ行きやがったネテロに対し、怒りに任せて飛行船中に円を広げた。

ネテロの気配があるところへ全力で走り、近づくとネテロはまたどこかへ逃げた。


『え、なんなのあのおっさん』

今に始まったことではなかったけれど。

ネテロさんはハンター協会でも似たようなことをやった。



私を挑発するだけしといて、全力で逃げやがった。

どこかジンに似ている。


6度目のネテロの逃亡に、私はテルを呼んだ。

挟み撃ちだ、こうなれば。


恐らく向こうも円をしているはず。性能良すぎて私には分からないけれど。

私が2人に割れたと分かれば、何かしら違う態度を取るだろう。


念能力じゃないからね、テルは。
きっとテルの姿を見たがるはず、少なくとも私ならそうだ。

未知のものを見てみたい。


ネテロさんがいる方向の逆方向にテルを行かせて私はネテロさんを追う。


案の定ネテロさんはテルの方向へと向かった。


私は立ち止まって、テルに意識を飛ばすと、目の前に立つネテロさんが見えた。


意思疎通、ならぬ身体疎通。

テルと私が離れているとき、お互いが許すことで私達は身体疎通をすることができる。

今は私がテルの視覚を借りた状態だ。



言葉に表せないが、身体が2つになって、心も2つになるがあくまでも私達は1人なのだ。


ネテロさんはテルが私じゃないと知って油断しているようで、少しずつ近づいてきた。


もう少しで手が届く距離、という時私はネテロさんの後ろへと飛んだ。

私がテルを呼ぶように、テルに私を呼んでもらったのだ。



まさか出来るとは思わなかった…


ネテロさんの首を狙って上段蹴りを繰り出すが軽く受け止められて終わった。


『どーいうことか説明くださーい』

「ふむ、もう1人に戻ってしまったのかね」


『体力使うんですよ、2人になると。で、私を引き止めた理由は?』

「なーに、実力確認じゃよ」

『は?』

悪びれる様子もなく、長い髭をいじりながら言った。


「そうじゃの、お主にも分かりやすく言うとA級賞金首…のレベル確認と言ったところか?」


射抜くような視線を感じて、ネテロさんと距離をとる。


バレてる、ね。殺す?いや無理だ。実力が違いすぎる。
でもこのままじゃみんなに迷惑が…


「安心せい。別にどうこうする気はない」

警戒しながらもネテロさんと対峙する。

今更ながら円を広げて周りに人がいないことを確認する。


誰もいない、良かった。もしいたら殺さなきゃダメだった。

Episode119 / 仲間の元へ→←Episode117 / 卵とネテロ氏



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設定タグ:HUNTER×HUNTER , 幻影旅団 , ハンターハンター   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年8月4日 10時

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