覚悟�� ページ11
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『...我儘とか自分勝手とかひどい』
『ほんとのことじゃん』
『うるさいなぁ』
いつの間にか止まった涙。
涙が乾いて、かぴかぴに乾燥した肌にすっと触れた。
『私ね、本当は怖かったんだ』
自覚した気持ちと向き合うことは、何だか他の皆を裏切っているようで、何処か悲しくて。
でも自分の中にこんな気持ちがあったのかという嬉しい気持ちもあって
ごちゃまぜだった。
『気持ちに気づいたからには言わないとって思ったけど、それよりも皆と騒いでる時間が楽しくて、嬉しくて、なくしたくないって思った。』
でもね、と言葉を続ける。
『...私、ちゃんと言うよ。自分の気持ち』
ようやく、覚悟ができたんだ。
それは、紛れもなく範太のおかげで、このままずるずる引き延ばしても、きっと彼らを傷つけるだけだと気が付いたから。
そんなの、私は嫌だ。
『...ちゃんと、言うからね』
安心してね、と彼の顔を見ると笑っていた。
『うん、それがいい。お前にとっても、俺らにとっても』
すっと、離れていく彼の両手。
きっと彼なりのケジメなんだろうと、思って私は何も言わずに受け入れる
『...最後に聞いていい？』
そんな範太の言葉に、瞬きを繰り返す。
何を言われるのだろう、ぴりっとした緊張が体中に走って私はぴんと背筋を伸ばした。
『俺の事、ちょっとは男として見てくれた？』
≪『俺、お前のお兄ちゃんじゃねーから』≫
告白されたあの日、
何気なく言っていた、そんな一言が彼を傷つけていただなんて知らなくて、
それに気が付けなかった自分が悔しくて、
範太の気持ちを考えると悲しくて
何度も何度も後悔した。
『...見てたよ』
彼の顔を見つめて、口角をあげた
『沢山沢山、考えた、範太が彼氏だったらって』
『範太のこと、ちゃんと男として見てたよ』
私の言葉を聞いて彼は嬉しそうに笑う。
『...それなら、俺はもう十分だわ』
机の端の腰かけていた範太は立ち上がり、私の腕を掴み廊下に出る。
いきなり腕を掴まれた私は一切の抵抗もできず、そのひんやりとした廊下にたった。
『なに、』
『...行ってこい、気持ち。伝えるんだろ？』
はっとする。
先程の覚悟を、忘れないように胸に抱いた。
ぽんっと背中を押され、振り返ると範太が笑っている。
......行かなくちゃ
気持ちを伝えなくちゃ
その一心で私は地面を勢いよく蹴った
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出水紫苑 - 爆豪ぉぉぉぉおぉおぉぉお！！！ (2023年2月22日 16時) (
レス) @page23 id: 461bd7d92a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろう(プロフ) - 本当に好きです.........最高すぎます(´TωT｀)心がぎゅうるんってなって（語彙力）涙なしでは見られませんでしたぁぁぁ(´；ω；｀) (2022年5月20日 22時) (レス) @page28 id: 8a120375b5 (このIDを非表示/違反報告)
隣の緑 - お、推しが、爆豪派閥が尊い！aya様、貴女は、神様ですか？ (2021年8月3日 13時) (レス) id: 01d7461e9f (このIDを非表示/違反報告)
しょう - 感動して涙出ました。 (2021年7月18日 23時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - さ、最推しと付き合ってくれてありがとうございます、、。まじでこの小説好きです。出てくる人みんな好きすぎて尊いですありがとうございました。 (2021年3月9日 0時) (レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月23日 19時
