馬鹿な奴�� ページ32
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薄っすらと目を開けると、見慣れない光景が眼前に広がり覚束ない意識で辺りを見渡した。
ベッドの上で横たわる幼馴染の姿を目に入れて、「ああ、」と事情を全て察する。
『(いつの間にか寝てたのか)』
壁にかかった時計を見ると深夜の二時を回っている。所謂丑三つ時だ。そんなのに怯える爆豪ではないのだけれど。
ベッドに寄り掛かるようにして眠っていたからか腰が痛い。肩を回しながら彼女を見ると、何処となく汗も引いてきて先程までの異常な息遣いも聞こえてこなかった。
どうやら、解熱剤が効いたらしい。
それでも額にはうっすら汗が滲んでいるわけで。
持っていたタオルで拭うと、擽ったそうに身を捩らせた。
『...かつきくん』
聞こえてきた声に、またもやってしまったと頭を抱えた。
...くそ、汗なんて拭くんじゃなかった。
起こしてしまったら、元も子もないというのに。
軽い後悔を抱えつつ、「何だ、」と彼女の呼びかけに応答した。
ぎゅっといきなり手を握られ、そちらを一瞥すると「へへ、」と笑い声が聞こえる。
いつもなら振り払うか「死ね」という一言でもくれてやるところだが、自分に非があるのは分かっていたため諦めたように握り返す。
『...ババアが、テメエの両親に連絡した』
その一言を彼女に言うと、一瞬とても驚いたように目を見開いた。「え、」という軽い声は直ぐに消えて、その困惑した表情に爆豪も困惑した。
『...そ、っかぁ』
ふ、っと握られていた手の力が抜ける。「迷惑かけちゃうなぁ」と何処か寂しそうに呟く彼女を見て何を言ってるんだとその髪に指を通した。
『...熱だした時くらいは頼れ』
うん、と何処となく不安気な表情で頷いた彼女。
何故そこまで両親に頼りたくないのか。
思春期特有の反抗期、というものでもないだろう。
寧ろ
『(...その逆)』
瞬間、自分の右手から彼女の手がするりと落ちる。
重力に従ったそれを持ち上げて、布団の中に入れると彼女はもう眠りに入ってしまっていた。
何でそこまでお前が我慢する必要がある、
何処に気を遣ってんだ、俺には全く気を遣わないくせに。
モヤモヤする気持ちと、自分には何もできないという気持ちが入り混じり、気持ちが悪い。
彼女の両親に「何故もっと心配してやらないんだ」と畳みかけたとしても、きっと彼女は喜ばないのだろう。
寧ろ、またあの困ったような顔で、笑うのだ。
『...馬鹿かよ』
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さきな(プロフ) - 最近読み始めたんですがもう更新されないのかと思ったら悲しいです(＞＜) (2022年3月15日 19時) (
レス) id: 0a75b45037 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 猫が好きな謎の生物さん» あああまた嬉しすぎるコメント泣ありがとうございます泣私の体調の心配まで。。。嬉しすぎる優しすぎる泣できるときにまとめて更新しますので楽しんでいただけたら幸いです！！ (2020年5月27日 14時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 鳳＊さん» うれじいお言葉泣コメント返すの遅くなってしまって申し訳ないです、、、コメントが嬉しすぎてほんと語彙力なくなります、ありがとうございます！！！puls ultra精神で頑張ります！！！ (2020年5月27日 14時) (レス) id: cf80925120 (このIDを非表示/違反報告)
猫が好きな謎の生物 - 不定期……？どんとこいや！体を壊したりしないように、気を付けて下さい。学校、頑張って下さいね！応援します。 (2020年5月24日 23時) (レス) id: faf584bdff (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - 不定期？大丈夫!!ってか是非学業に専念して下さい！いつまでもわたしは待ってます！次の更新が楽しみな気持ちがより膨れ上がりますよ！！楽しみにしてます！Plus ultra!! (2020年5月22日 18時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年5月15日 16時
