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授業が終わったらすぐ教室を飛び出した。

階段を掛け降りると足がすべった。

「きゃあっ!」

何段か落ちてしまい、お尻に鈍い痛み。

「い、いたた…」

「広瀬!大丈夫か」

北山先生…。

「どこぶつけた?」

「…大丈夫です」

それより早く玉森くんの様子を見に行きたい。

痛みを堪えて立ち上がる。

「広瀬」

「…はい」

「昼放課、来いよ」

首を振る私。

「何で?」

北山先生が何かされるといけないから、とは言えない。

「この間言ったこと、忘れて下さい」

「この間って?」

「先生のこと、その…」

誰か来るかもしれないからハッキリとは言えない。

「…何が言いたいかわかんねぇから、とにかく来いよ。待ってるから」

先生の言葉を無視して保健室に向かった。



「失礼します」

保健室のドアを開けると、玉森くんは意外にもケロッと座っていた。

見渡すけど、保健の先生はいない。

玉森くんの足には湿布が貼ってある。

「おー、A」

「た、玉森くん、階段から落ちたって…」

「あー…、まあね。けど別に平気だし。」

いつもの偉そうな玉森くんに安心する。

「何?心配で来ちゃった?」

「…うん」

「…A」

玉森くんの手が伸びてくる。

ガラッ。

ドアが開いて、見ると藤ヶ谷先生。

息が止まる。

「せ、先生…」

「玉森、大丈夫か」

先生が意外にも玉森くんに声をかけた。

ムスッとしてる玉森くん。

「あんなことするからだろ。自業自得だな」

先生は呆れ顔。

「え?」

先生が突き落としたんじゃないの?

「どーもすいませんでした」

「何があったの?」

「…言いたくない」

何でよ。

先生を見るけど、先生も玉森くんが言う気がないなら言わなそうな雰囲気。

「A、教室戻りなさい」

先生、今名前で呼んだ。

「でも…」

「玉森は大丈夫だから、な」

いとおしそうに私の頭を撫でる先生。

「俺絶対、教師やめさせてやるからな」

「辞めても別にいいよ。教師じゃくてもAは俺のだから。」

「警察につき出してやる」

「た、玉森くん」

何があったんだろう。

「玉〜大丈夫か」

宮田くん達がゾロゾロと入ってきたから、教室へ戻った。

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ayachoko(プロフ) - あずきさん» あずき様、まだ読んでいて下さって嬉しいです(T^T)実はこの後の展開にかなり迷ってます(>_<)可哀想すぎるかな、とか…(;_;)楽しみにして下さって感謝です!ありがとうございます(*^^*) (2017年4月16日 6時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 相変わらずツッコミながら読んでます(笑)わーついに部屋に…!どうなるのでしょう。更新楽しみにしてますね♪ (2017年4月16日 0時) (レス) id: dc6b6c7204 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayachoko | 作成日時:2017年4月10日 18時

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