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朝、準備万端なのに、なかなか動かない私にお母さんが声をかける。
「A、学校行かないの？遅れるわよ」
「…行きたくない」
「えっ？！」
私の側に来て心配そうに見つめてくるお母さん。
「今までそんなこと一度も言ったことなかったのにどうしたの？」
「…学校、楽しくない」
「A…」
ああ、今日の私、ダメダメだ。
出勤前のお母さんに心配かけるなんて。
「…今日お母さん、仕事終わったら藤ヶ谷先生に相談するわ」
「や、やだ！やめて！」
お母さんの腕を掴む私。
「だって、何かあったらいつでも相談に乗りますっておっしゃってくれてたわよ？」
「大丈夫！うそうそ、平気だから！じゃあ行ってきます！」
慌てて家を飛び出した。
学校に着いて校門を通る。
今日は北山先生は立ってない。
教室に入るとまだゆりちゃんは居ない。
肩をぽんっと叩かれて思わず飛び跳ねる。
「びっくりしすぎだろ」
「玉森くん…」
「おはよ」
「お、おはよ」
カバンを机に置いて、私の机に顎を乗せる玉森くん。
「…なんで連絡くれなかったの」
「あ、ごめん…」
玉森くんからの着信に後で気づいたけど、昨日はとても話をする気にはなれなかった。
「昨日さ、何してた？」
「え…」
どうしよう。何て言おう。
「なんか宮田と会ったらしいじゃん？」
「う、うん」
「いつもと格好が違ってたとかって」
今思うとおしゃれした自分がほんとバカみたい。ただのデートじゃないのに。
「前の学校の子と遊んでた…」
嘘ついちゃった。ごめんね、玉森くん。
「…それって男？」
「へ？」
「女？」
「お、んなのこ…」
「そっか、良かった」
安心したように笑う玉森くんに胸が痛む。
「A、夢の国の約束忘れんなよ」
「…」
「俺昨日店長に言っといた。たくさんシフト入れてくださいって。めちゃ感謝されたし(笑)」
ごめんね、玉森くん。
「…A？なんで泣いてんの？」
「ごめんね、ごめんなさい…」
「ちょっとあっちで話しよっか」
玉森くんに腕を掴まれて席を立ち上がって、教室を出ようとすると藤ヶ谷先生。
慌てて玉森くんの腕を振り払うけど、玉森くんにまた掴まれた。
「…どこいくの」
抑揚のない冷たい声の先生。
「ちょっとA具合悪そうなんで」
「そうなの？」
私に聞いてくる先生。
「…いえ、大丈夫です」
「そう？良かった」
先生がにこりと笑った。
「A…」
玉森くんの手を振り払って席についた。
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ayachoko(プロフ) - あずきさん» あずき様、まだ読んでいて下さって嬉しいです(T^T)実はこの後の展開にかなり迷ってます(>_<)可哀想すぎるかな、とか…(;_;)楽しみにして下さって感謝です！ありがとうございます(*^^*) (2017年4月16日 6時) (
レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 相変わらずツッコミながら読んでます（笑）わーついに部屋に…！どうなるのでしょう。更新楽しみにしてますね♪ (2017年4月16日 0時) (レス) id: dc6b6c7204 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2017年4月10日 18時
