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「そうだよ」

意外にもあっさり認める先生に拍子抜け。

「へ?」

「始めは完全に顔が好みのど真ん中だったから」

は、恥ずかしい。

「初対面の時はもうちょっと落ち着いた大人っぽい子だなって思ったけど」

けどってことは違ったってことだよね…私大人っぽくはないし。

「けどAを知ってくうちに性格もすごい可愛いなってますます好きになった。俺、落ち着いた子のが好きなタイプだったけど、Aみたいな子のほうが好きなんだなって新発見(笑)」

「そうですか…」

もう恥ずかしくて手で顔をあおぐ。

「Aは?」

え?

「どんな奴がタイプなの?」

タイプとか考えたことなかった。

北山先生が頭に浮かんで慌てて打ち消す。

「…可愛い感じのほうが好きなの?」

ちょっと機嫌わるそうな先生。

可愛い感じ…玉森くん?いや、あれは作られたものだし。

「ふんわり系とか」

ふんわり系?…わからない。

「聞いてんの?」

いきなり顔を覗きこまれ、びっくりする。

「す、すみません。好みとかあまり考えたことなくて」

「そっか。や、しつこく聞いてごめんな。女々しいな、俺」

口に手を当てて恥ずかしがる先生が珍しくて思わず見いってしまう。

ふいに哀しげな顔をする先生。

「先生…?」

「A、俺のそばにいて。離れていかないで。俺、A失ったら多分…」

そこまで言って黙る先生の顔が歪む。

「…いや、何でもない」

鍵を開ける先生。

「気をつけて帰れよ」

「…はい。」

ダメだ。私流されてしまいそう。

先生の哀しい顔を見ると胸が締め付けられる。

怖いのに。

恋ではないはずなのに。

この気持ちはいったい何て呼んだらいいんだろう。

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ayachoko(プロフ) - あずきさん» あずき様、まだ読んでいて下さって嬉しいです(T^T)実はこの後の展開にかなり迷ってます(>_<)可哀想すぎるかな、とか…(;_;)楽しみにして下さって感謝です!ありがとうございます(*^^*) (2017年4月16日 6時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 相変わらずツッコミながら読んでます(笑)わーついに部屋に…!どうなるのでしょう。更新楽しみにしてますね♪ (2017年4月16日 0時) (レス) id: dc6b6c7204 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayachoko | 作成日時:2017年4月10日 18時

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