溺愛ロジック 2

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ゆりちゃんside

超うけるんですけど。

何これ、楽しすぎ。

さすがの女子もおもしろくなさそうにAちゃんを見てる。

そりゃそうだよね。

授業休んだくせに、玉森くんとイチャイチャしてたなんて、引くわ。

泣きそうなAちゃん。

そんな悲劇のヒロインぶってたら、もっと浮いちゃうよ。

好都合だけど。

はじめは男子と一緒に調子に乗ってた玉森くんだけど、泣きそうなAちゃんに気づくと冷やかす男子達を制した。

玉森くんが男子を黙らせたことで静かになったら北山先生はため息をついた。

「…玉森、広瀬。後で職員室な。」

しーんとする教室でそう言い残して、北山先生が出ていく。

「玉森、悪い…」

玉森くんに気を使う男子達。

一方、Aちゃんに声をかける女子はいない。

当たり前だよね〜、腹立つもん。

大丈夫だよ。

私が一緒にいてあげるから。

もしこのままAちゃんがぼっちになっても、私は側にいるよ。

そしたら藤ヶ谷先生、私のこと「優しい子だな」って思ってくれるはず。

「Aちゃん、大丈夫…？」

泣きそうな顔を作って聞く。

そんな私を心配したのか、Aちゃんは無理に笑顔を作って

「大丈夫！心配かけてごめんね」

だって。

私のせいなんだけどね(笑)

バカなAちゃん。

藤ヶ谷先生が入ってきた。

「おはよう。…ん？なんか今日は静かだな」

それでも気にせずに出欠をとる先生を見つめる。

「広瀬」

Aちゃんの名前が呼ばれた。

「…はい」

けどいつもよりも元気のない返事に心配する藤ヶ谷先生。

「どうした？具合悪い？」

わざわざAちゃんのそばにいく先生。

ほんと、Aちゃんだけ特別扱い。

「…大丈夫です」

そんなうらやましい立場にいるくせにAちゃんの返答は素っ気ない。

「そうか？あんま無理すんなよ」

女子の視線は更に冷たいものになる。





先生。

Aちゃんは今日、完璧に女子を敵に回しました(笑)

でも大丈夫です。

私がいっぱいAちゃんに優しくしますから。

早く私に落ちて下さいね♪

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