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藤ヶ谷さんの腕の力が強くなり、苦しい。
「藤ヶ谷、肩貸してやるから離れろ」
藤ヶ谷さんを無理矢理引っ張ろうとするみっくん。
けど藤ヶ谷さんは離れない。
「Aちゃんがいいな、俺」
首筋に顔を埋めて藤ヶ谷さんが喋るから、熱い吐息がくすぐったくて目をぎゅっと閉じた。
「…ふざけんなよ、マジで」
低い声。
ヤバイ、みっくんキレそう。
「みっくん！藤ヶ谷さんのが大きいからみっくんには支えられないからだよ！」
「…は？」
「え」
「ほら、自分より小さい人に肩借りると不安定だし」
「…そうかもしんねぇけど、お前俺より低いんだからお前だってダメだろ」
あ、そうか。
あははは、って笑う藤ヶ谷さん。
みっくん笑ってないのに。
藤ヶ谷さん、ほんとすぐ笑う。
藤ヶ谷さんは私から離れた。
身体が急激に冷えた気がして寂しくなる。
「ごめんねAちゃん、ありがとう。少し落ち着いてきたから」
ふんわり笑う藤ヶ谷さんは、いつもの穏やかな藤ヶ谷さんだ。
「…大丈夫ですか」
みっくんの手前、一応聞く私。
「うん。我慢できなくなっちゃってさ」
何てことを！
「…は？」
みっくんの眉間の皺が怖くて焦る。
「みっくん、違うよっ…」
拳を握りしめているみっくんはかなり怒りを抑えているんだろうなと思った。
どうしよう…。
藤ヶ谷さんは焦る私を見つめると立ち上がり、「人混み、苦手なんだ。北山も知ってるだろ」と言った。
みっくんは問いには答えないけど、否定はしなかった。
確かにこのお店は人が多くて、色んな香水の匂いも入り交じり、人混みが苦手じゃなくてもちょっと気持ち悪くなるかも。
「大丈夫ならもういいだろ。A、帰るぞ」
みっくんに引っ張られて、藤ヶ谷さんのほうを振り返ったけど、見えなくなってしまった。
お店の外に出ると、タクシーが停まっていた。
「すいません、お待たせしました」
みっくんが運転手さんに言って私を乗せてから自分も乗り込んだ。
また窓の外を向いちゃうみっくん。
私は皐月さんに「浮気してるから」って言ったけど、実際のところみっくんはどこまで気づいているんだろう。
みっくんの手をそっと握った。
私のほうを向くみっくん。
その表情は歪んでいる。
泣きたくなった。
…ごめんね。
でも私、藤ヶ谷さんを諦められない。
じっと見つめていると、みっくんは私の顎を掴み、キスをした。
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ayachoko(プロフ) - ゆいゆいさん» ゆいゆいさん(*^^*)お忙しいのに貴重なお時間で読んでくださり感謝の気持ちでいっぱいです(T-T)更新のペースが早くて大変だと思いますのでゆっくり読んでいただければと思います(。>д<)ビジネスホテル、アレがないですもんね(笑)でもいかにも不倫っぽい場所かも(^^; (2017年9月27日 7時) (
レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいゆい(プロフ) - 太輔くんの主ちゃんは俺のだよっていうセリフにキュンキュンしました！！でも、一線越えたのがビジネスホテルで色々心配ですね笑 最近忙しくてお話しに追い付けていなかったりしますが、これを読むのが本当に楽しみになってます(^.^) (2017年9月27日 1時) (レス) id: 1462413259 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - sioriさん» sioriさ〜ん(*≧∀≦*)お忙しい中来て下さりありがとうございます！(*^^*)みっくんと穏やかに暮らしていけませんでした。欲に負けました、私←なりきり(笑) みっくんがいるのに贅沢すぎですよね(^^; (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 紀輔さん» 紀輔さ〜ん(*≧∀≦*)んふふ、私BLは藤北だけは読んでるのです…( 〃▽〃)紀輔さんの文、すごく読みやすくて羨ましいです(T-T)北藤のプレゼントのお話、にやけました〜( 〃▽〃)攻めのみっくん、最高でした( 〃▽〃) (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ピンクマカロンさん» そして、『あの夜君に抱かれたら』の藤ヶ谷さんですが、なんであんなに甘くてえろい藤ヶ谷さんが書けるんですかっ！もうドストライクでニヤニヤしちゃいました( 〃▽〃)更新、楽しみにしています！コメント見ると他の方も待ってるみたいですしねっ(*≧∀≦*)←圧力(笑) (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2017年9月12日 20時
