病み系男子 (ページ1)

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ヤンデレ幼馴染×玉森裕太ページ1

まだ私が小学生の頃。

「A歩くの遅い」

班登校の時、私はよくみんなに怒られていた。

普通の日はみんなのペースに合わせて歩けるけど、雨の日で傘をさしてるのに習字道具がある時とか、重たくてスタスタ歩けなかった。

そんなノロマな私にみんなが苛立つのは当然だけど、でもどうしようもできなくて。

そんな時。

いつも助けてくれるのは隣に住んでる幼なじみの裕太くんだった。

｢まだ後ろに他の班いないんだし大丈夫だよ｣

｢でもこんなゆっくり歩くとかノロマすぎんじゃん｣

｢そういう言い方すんな｣

裕太くんはいつも私のことを庇ってくれた。

｢俺が持つから、Aは傘しっかり持ってな。風強いし気をつけろよ｣

裕太くんは、自分も習字道具があるのに私の分まで持ってくれた。

｢裕太くん、ごめんね…｣

｢大丈夫、俺力持ちだからさっ｣

そんな明るくて頼りになる裕太くんは、クラスでも人気者だった。

内気な私が言い出せないことでも、かわりに言ってくれたり。

そんな私を見てクラスの子達は｢裕太のお荷物｣って呼んだけど。

帰り道、落ち込む私に裕太くんはいつもこう言った。

｢Aはそのままでいーんだよ。俺がずっとそばにいるから｣

優しい裕太くん。

情けない私の面倒を嫌がらずにみてくれた。

｢お人形さんみたいに可愛いAのこと、ほんとに好きだから｣

そんな裕太くんにずっと甘えてしまって、私は高校生になってもダメダメで。

それでもずっとそばにいてくれる裕太くんのことを、私はお兄ちゃんみたいに慕っていた。