友達 ページ8
◇
そして、日が落ちてきた頃。
相手は高校生なのだから、そろそろ帰らせなければと話を中断させれば、トイレ行っとこーと自由人悟が動き出す。
「硝子ちゃん、夏油くん
今日はわざわざ来てくれてありがとね」
凄く楽しかったとお礼をいえば、私達も会えてよかったと嬉しいことを言ってくれる。
「でも、まさか悟の友達と会える日が来るなんて
思ってもみなかったよー」
ほら、あの性格だから万年ぼっちだとばかり…と冗談っぽく笑い飛ばせば、苦笑いする夏油くん。
「これからも悟をよろしくね。」
「ホンっトーに自分勝手だし、
マジ最低だったり、クソだったり
友達やめた方がいいかなって思うことも
これから多々あると思う。」
「「…」」
今日、硝子ちゃんと夏油くんと楽しそうに話す悟の姿を見て、私はなんだか安心した。
悟とは一生ボッチ仲間だと思っていたから少しだけ悔しいけど、昔から一人でいる悟を知っている身としては、もう寂しい思いはして欲しくない。
「…絶対に悪い奴ではないから」
私が保証する。
そうニッコリ笑って2人の手を握れば、夏油くんと硝子ちゃんは少し驚いた顔をした後、小さく笑う。
「Aさんも、これからよろしくお願いします」
◇
「A。アイツらになんか言った?」
「え、なんかって何」
色んな話はしたけど…と、どの悟の悪口をチクられたのか分からない私は、アボカドの話?ととぼけてみる。
「…まぁいいや。
友達紹介まで済んだし、
後はAの両親に挨拶しなきゃだな」
「いや、急に何の話」
てか、お前はいつ帰るんだよ。
とっくに夏油くん達は帰ったというのに、いつまでもソファで寛いでいる悟は、きっと遠慮というものをお母さんのお腹に置いてきたんだろう。
「私。本当に悟と結婚とか無理だから」
妄想なら人に迷惑かけない範囲でしろと注意してあげれば、悟は聞く耳を持たないどころか、勝手にテレビをつけ始める。
「お前に拒否権なんてねーよ」
「オイ。人には自由ってもんがあんだぜ」
フランスの偉い哲学者だって、自由な恋愛主張してるじゃん。
「お猿のサトルもサルトルさん見習えよ」
「ウザ」
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眠民。 - 最近の呪術廻戦が病みすぎて辛いので飛んできました。。最っっっ高です‥泣もう好きです。ごじょせん推しというわけでは無いのですが、このかっこよさ可愛さは神ですね(?)素敵な作品ありがとうございました! (12月2日 19時) (レス) @page29 id: 03ba19f866 (このIDを非表示/違反報告)
はく(プロフ) - えー…あ、っとー…もう最後の展開も好きすぎて携帯ぶん投げました。はい。抑えきれませんでした。スキイイイイイイイイイイイイイイイイイ (2022年1月19日 2時) (レス) @page29 id: 480d828c8e (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - 題名で一本釣りされました。ネーミングセンスと作品作るセンス有り過ぎでは? (2021年2月27日 10時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
裸足のシンデレラ(プロフ) - 凄い面白いです!ただ疑問なのが有り1作目の時、主人公は19歳で高校生だったという事でしょうか? (2021年2月26日 20時) (レス) id: a4ec8b23ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます。前作から読ませて頂いてましたが、続きが見れて嬉しいです! (2021年2月25日 23時) (レス) id: 6e82a1bfb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2021年2月25日 15時