早く【レイ】 ページ33
『はぁ〜…気持ち悪いっ…』
ママ「34回目、気分が悪いなら黙って寝なさい、はい、おやすみ」
イザベラは私の汗で汚れた着替えをもって、部屋を出ていった
『もっと優しくできないのか…はぁ…』
渋々ベットに入り目を閉じる
何年ぶりの風邪だろう
頭がグワングワンする
私は気持ち悪さから逃げるように眠りについた
＊
レイside
Aが風邪だって聞いてみんな大騒ぎ
大袈裟だな、ただの風邪だろ
でも、あいつがいないハウスはどこか寂しげだった
エマ達がママの気を引いてるうちに俺が医務室に忍び込む(そういう作戦)
そよそよと風が吹き込み、太陽の光が差し込む医務室
その一番奥のベットに、Aがいた
さっき騒いでたちびっ子達の声が外から聞こえる
なんだここ、別世界みたいに居心地がいい
Aがいるからなのか、また別の理由なのかは分からない
俺はベットの隣に椅子を持ってきて、Aを見る
Aの寝顔なんて、何年ぶりに見たことか
気が付いたらAはすっかり大人になった
同い歳なのに、誰よりも大人っぽくって
遠い存在に感じちまう
俺はそっとAの頬を撫でる
レイ「綺麗だな…」
『どうも』
レイ「ぁっぶね…！」
ビックリして椅子から落ちそうになった
色んな意味で心臓バクバクだ
『ふふ、ビックリしすぎ…笑』
なんだ、元気そうじゃねーか
レイ「お前が寝込んだって聞いてみんな大騒ぎだぜ」
『大袈裟だな、ただの風邪なのに笑』
そうは言ったものの、やっぱり力のない笑いをするA
無理は禁物だな、仕事を終わらせて早く帰ろう
レイ「アイツらに何かコメントをくれ」
『なにそれ、頼まれたの？』
レイ「俺が代表で聞いてこいだと」
本当はノーマンが行きたがってたんだけど、何するか分からないってみんなから反対されたんだよな
あいつAに何したんだよ…
『うーん、そうだな…じゃあ「みんなも風邪ひかないように」って伝えて』
レイ「こんな時にもアイツらの心配かよ」
『反面教師かな…笑』
そう笑うAが、綺麗で、儚くて
額にキスをした
＊
＊
＊
＊
レイ「早く元気になってくれよ」
＊
＊
部屋を出てからめっちゃ後悔するレイだった
レイ(これじゃノーマンと一緒か！？！？)
(レイってあんなに優しく笑うんだ…)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 524人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきがみ(プロフ) - ガールガールさん» ありがとうこざいます！！嬉しいです！！ (2019年4月3日 13時) (
レス) id: b58dff5885 (このIDを非表示/違反報告)
ガールガール - 本当に面白いです！読んでて楽しいです (2019年4月3日 12時) (レス) id: 4b6999800d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきがみ(プロフ) - サヤカさん» ありがとうございます！！そう言って頂くとかなり励ましになります！リクエストなどあれば言ってください！！ (2019年3月31日 10時) (レス) id: b58dff5885 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 主さんののほほんとした書き方すごいです！！いつも楽しみです！ (2019年3月30日 18時) (レス) id: 032d885f3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきがみ(プロフ) - 雨と無知@雨100％さん» コメント、リクエストありがとうございます！！ママとのお話ですね！すぐに書いて来ます！！ (2019年3月21日 14時) (レス) id: b6cfb6d4ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきがみ | 作成日時：2019年3月17日 22時
